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2009年8月15日 (土)

どうでもいいけどどうでもよくないこと

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夏休みのある夜、家族みんなでテレビを見ながらバカ笑いしてしまった(笑)。
笑いのネタは映画。去年劇場公開された「ぼくたちと駐在さんの700日戦争」ってヤツだ。これは、70年代の田舎町を舞台に、地元の高校生と新しく赴任してきた駐在のおまわりさんとの間で繰り広られるイタズラ合戦を描いたコメディー。なんと半分は実話だそうで、最近までブログで連載されてたんだそうな。それをROOKESの市原隼人が高校生役、佐々木蔵之介が駐在さん役で映画化したってわけ。とにかく、市原隼人を中心とした高校生連中がしかける奇想天外でバカバカしいイタズラの数々が死ぬほど笑える。そして、意味がないほど熱い青春の沸騰にほのぼのしてしまうという、そういう映画だった。
後半は花火の八尺玉を盗むというちょっときわどい展開になるんだけど、これも実はちょっとしんみりする事情が絡んでて、ほろりとさせられたり。いやー期待してなかったけど、コレは良かった。いい映画だった。

で、見てて笑って後から気が付いた。よくよく考えたら、俺も高校時代はかな~り似たようなことやってたなあって…。まあ、ここまで気の効いた事はしてなかったし、麻生久美子みたいなマドンナもいなかったけど(笑)。
ただ、あの頃ってどうでもいいけどその時はものすごく大事なものがたくさんあったような気がするんだ。なんつうのか、大事なモノも人も、やるべきことの優先順位も、もしかしたら善悪の判断や時間の流れも、大人のそれとは違っていて、違っているからこそ大人から見ればどうでもいいことにものすごく執着したりしたんだと今は思う。
男なら誰でも、いまだに家族にも言えない秘密が一つや二つはあるだろう。はっきり言ってスレスレ、みたいなことに首を突っ込んだ人も多いと思う。万引きだったりバイクだったりシンナーだったり不純異性交遊だったり、まあそのスレスレ具合が、大人から見れば結果的にはそんな言葉になっちゃうんだろうけどね。
ただ、あの頃は仲間との関係やその場の空気とかの方が善悪の判断より大事だから、結果としてそういうことに首を突っ込んだけってことも多かったと思うんだ。そこでしょっ引かれたか逃げおおせたかは運でしかないよね、はっきり言って。
結果論じゃないんだよ、物事は。そこにいくまでにはいろんな絡みがあるってこと。意外に性悪なヤツなんかいねえんだよ、この世の中は。

そういうことを、大人になるとだんだん忘れちゃう。まして、人の親になったりなんかすると、なんとか自分の子供を型にはめて無難に育てようと思ったりなんかしちゃう。
考えてみたら、オレなんか小学校の低学年から近所のおまわりさんをからかったり、学校の先生を帰り道で待ち伏せして雪玉ぶつけたりなんかしてたんだ。言っとくけど、決して憎くてやったわけじゃないよ。たとえて言うならスカートめくりと同じ感覚(笑)。そこに意味なんかない。ただのイタズラ。それだけだ。みんなでそんなことをやったり、ワイワイ作戦を考えたりするのがただ楽しかっただけなんだよ。
でも、今の時代にそんなことをしたら大問題になっちゃうだろう。それこそ、とんでもない不良だとか、ただ雪玉ぶつけただけで校内暴力の兆候なんて言われちゃいかねない。そう考えると、今の子供たちは可愛そうだよなあ。授業をサボって屋上で煙草も吸えない青春って、なんなんだろう…。

更にバカなオレは思った。ロック的な感覚ってのは、こういうどうでもいいけどどうでもよくないことにいつまでもこだわりつづけることなんじゃないかと…。大人になると、だんだん少なくなってくるじゃん?どうでもいいけどどうでもよくないことって。
昔はコンビニに行くのもカッコつけて出かけたのが、いつしかジャージとサンダルでもOKになったりとか(ちょっと違うか…(苦笑))。でも、そういうロック的なテイストって絶対あると思うんだよな。そういうテイストを持ってる人は、男でも女でも話をするとすぐにわかる。

また話を蒸し返しちゃうようで悪いんだけど、例の清志郎の「青山ロックン・ロール・ショー・サウンドトラック」というアルバムが出た時も、俺のこだわりが大爆発してしまった。今でもあのアルバムの存在を認めない気持ちに変わりはない。それだけはどうしても譲れない。それはリマスターの音が聴きたいとか、RCからソロを通した初めてのベスト盤を手元に持っておきたいという「理屈」に悠々勝っちゃうこだわりなんだ。どうでもいいけどどうでもよくないことなんだよ、それは。

ただ、考えてみれば、あのアルバムのコンセプトやジャケットがどうしても受け入れられないという俺のこだわりも、逆に清志郎名義で出るものなんだからとにかく受け入れようという人たちのこだわりも、両方ともロック村の住人のどうでもいいけどどうでもよくないこだわりなのかもしれないなあ、と思ったりもしている。
だって、世間から見れば正しくどうでもいいことじゃん、そんなの(苦笑)。肯定も否定も同じコインの裏表。そんなものなのかもなあ~、なんてことを思ったりもしてるんだな、今は。

あーあ、遠くまで来ちゃったなあ…。大人になるのも楽じゃないや、ほんと。
もう一度、あの頃のように何も考えず、落ちこぼれた連中だけで集まって涙が出るほどくだらないことで笑い転げたい…。
映画を観てて、そんなことをぼんやりと思った夏の宵であった

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コメント

HAGAさん、こんにちは♪
8月からブログもまた少しニューリアルされましたね。
夏にここちよい爽やかさです。
市原隼人さん、佐々木蔵之介さん。
かなり好きな俳優さんですが、
こんな面白そうな作品に出演されていたのですね。

ホントに、あれも好き、これも好きな私で(苦笑)
広く、浅くというわけではないのですが、
結果的に多趣味でおこづかいが追いつきません。。。(>_<)
てゆうか、足りません。。。
私は青山サウンドトラックは、
色んな作品があの値段で一気に聴けるというのが
なによりもの魅力でした。。
でも、モノによっては、
こう買えばお得なのは分かるケド、
でも、私はこう買いたいんだ・・・みたいな
他人から見ればどこがどう違うのか
分からないかもしれないこだわりってありますよ。

私はむしろ・・・
好きなアーティストのすることなら、
名前が付いているものなら、
なんだってOK!
好きなアーティスト至上主義。
盲目的に崇拝。。。みたいなお声の方が
気持ち悪いデス。。。
まあ、入れあげているときは、
そうなりがちなんですけどもね。。。

まだまだ暑い日が続きますが、
これから、芸術の秋。。。
秋が深まっていくのが楽しみな私です。


◆沙羅さん
ははは。俺もそうですよ。音楽以外にも欲しいもの、やりたいことが一杯でお金も時間もいくらあっても足りません。
「青山サウンドトラック」は今でもあまり魅力を感じません。音源は全部持ってるし、リマスターにも興味ないし。僕の中では、あれはなかったことにしてますから。

>好きなアーティスト至上主義。
盲目的に崇拝。。。みたいなお声の方が
気持ち悪いデス。。。

考えてみれば、清志郎がやったことだって「?」と思うようなこと、けっこうあったもんなあ、俺。実際、コラボレーションなんか清志郎はあんまり気乗りしなかったけど、事務所が取ってきたからしかたなく…みたいなこともけっこうあったっていいますから。

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