夏休み最後の一日に
昨日はうちの長男の夏休み最後の一日だった。
ところが、せがれときたら「自由研究」なんつう一番厄介な宿題をまだ終わらせていない。たまたま休みだった俺も手伝うハメになり、窓の外の嵐も気にならないようなバタバタの一日が始まった。
せがれは最近戦国武将に凝っている。これは巷の歴史ブームの影響だと思うんだけど、せがれは自由研究にもこれを応用して、戦国時代に天下統一を夢見た武将たちの足跡をたどりながら、30日に行われた総選挙での麻生さんと鳩山さんを、現代の天下統一を夢見る2人の将軍に見立て、2人を戦国武将と比較した絵巻物を作ろうという、発想だけは面白いことを考えていたのであった。
で、オレも一緒になってあらためてネットでマニフェストを調べたり、いろんなエピソードを検索して2人のキャラを調べたりしたわけだ。
けっこう面白かったんだ、これが。投票が終わった後だけど、マニフェストなんて初めてちゃんと読んだからさ。こっちが勉強になっちゃった(笑)。
で、マニフェストを読んでせがれが漏らした感想が2つあった。
ひとつが、
「なにこれ?2人ともおんなじことやろうとしてるだけじゃないの?」
ってもの。
確かにそうなんだよな。やり方はそれぞれ違うけど、子供のいる家庭への教育支援だの、年金問題の是正だの医療制度改革だの、やろうとしてることはほとんど同じ(繰り返すけどやり方は違うからね)。
それから、
「地球環境の保全とか言ってるくせに、選挙カーでがんがん排ガスを撒き散らすのは、言ってることとやってることが全然違う」
とも言ってたな。
うーん、、我が息子ながらけっこう鋭いこと言ってるなあ、と思っちゃったよ、オレ(笑)。
戦国時代の大名は“誰が何をやった”ってことがはっきり区別できる。太閤検地をやった豊臣秀吉、江戸幕府の基礎を築いた徳川家康、それぞれに後世まで残るはっきりした政策を実行してるわけだよね。そんな大名たちを調べていたせがれの目からは、似たようなことをちまちま言ってるだけの2人が、えらい小さく見えたんだろう。選挙カーに関しては、子供ながらに政治家の言行不一致を見抜いていたんだろうなあ…。
結果はご存知のとおり鳩山将軍の大勝利(笑)。でも、それで責任取るって言ったって、麻生さんは戦国大名みたいに切腹しちゃうわけじゃないからね…(苦笑)。
それにしても308議席って…。民主の勝利を予想はしていても、ここまで取るとは誰も思わなかったのではないか。
鳩山さんに勘違いして欲しくないのは、民主の政策に国民がモロ手を上げて賛成したわけじゃ決してないってことだ。“何かを変えたい”という漠然とした気持ちが束ねられた結果としてこうなっただけなんじゃないか。
これで裏切られれば、オレらの失望は今以上に大きくなる。自民党以上に民主党を憎むぞ、みんな。似たような光景を細川さんや村山さんの時にオレらは見てるけど、状況はあの時以上に切羽詰ってるってことを忘れないで欲しいと思う。
これからの4年間、間違いなく日本は嵐の時期になるんだろうなあ…。これからの50年に向けて、とても大事な4年間。コレをどう乗り切るかでこの国の未来は決まっちゃうかもしれない。
5年後、オレは40代も終盤を迎え、せがれは高校生になっているはずだ。
5年後の夏、オレたちはどんな景色を見ているんだろう。この自由研究のことを笑って懐かしく思い出せるんだろうか…。
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