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2009年10月24日 (土)

リクオ DVD「What's Love? Live」発売記念スペシャル・ライブ-セツナグルーヴ2009- / 10月24日(土)南青山・AYOYAMA月見ル君想フ

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10月24日(土)南青山・AYOYAMA月見ル君想フ
リクオ DVD「What's Love? Live」発売記念スペシャル・ライブ-セツナグルーヴ2009-
【サポートメンバー】寺岡信芳(ベース)/朝倉真司(パーカッション)/橋本歩(チェロ)/阿部美緒(ヴァイオリン)

断言できる。この夜はこれまで観てきたリクオのライブの中でも最高のものだった。本当に奇跡のような2時間30分。演奏はもちろんだけど、場の空気や観客のリアクションも素晴らしかった。ステージ上の5人のミュージシャンが奏でる宝石のようなグルーヴを、フロアの観客がしっかり受け取ってステージに投げ返す。観客のパッションをキャッチしたバンドはますますグルーヴを強固に…。そこには確かな共鳴があった。
まるで会場全体が音の波間に漂うようで、僕らはそこで泳ぐ魚だった。本当に気持ち良かった。オレはきっとこの夜のことをずっと忘れないだろう。

この日はちょっと会場に着くのが遅くなってしまったんだけど、無理してでも早く来ればよかったとちょっと後悔する。それは、開演前に流れていたBGMが個人的にとてもツボだったからだ(笑)。邦楽、それもポップスから歌謡曲までジャンルを問わず集められたグルーヴィーなナンバーの数々。恐らくリクオがセレクトしたんだろうけど、これはまるでパーティー会場のような煌びやかさを演出。いやあ~どうせなら最初から聞きたかったよ。
ちなみにオレが着いてからは、南桂孝やクレイジーケンバンド、それに小泉今日子なんかがかかってたかな。RCサクセションの「すべてはAlright」なんかも…。

会場入りが遅くなっちゃったから、オレはこの夜は階段の途中に立って観ようかと思っていたのだが、前方に陣取っていたいつもの仲間たちと目が合い、促されてフロアに降りる。これが前から3列目のほぼ中央。もう、最高のポジションだった。しかもこのBGMでしょ。この時点でオレ、完全にスイッチ入っちゃいました(笑)。普段はそんなに前でライブを見ることにこだわってはいないけど、この日はここで観て本当によかった。いやあ~仲間たちに感謝だよ、ほんと。

懐かしいチャールズ・ブロンソンの「男の世界」がかかると、まずはリクオと寺さん、朝ちゃんのトリオが登場。
最初からフロアはビンビンに盛り上がった。今日のお客さん、素晴らしい!みんな曲のツボを知っていて、バンドの放つグルーヴに乗っかりたくてうずうずしている。それが一気に弾けた感じだった。
「マウンテンバイク」なんてサビのコーラスが自然発生的に起き、キメの「ヒュー!」もバッチリ。これでリクオがのらないわけない。ピアノは転がりまくり、歌のキレも抜群!
照明も素晴らしかった。序盤から早くもリクオの大好きな(笑)ミラーボールが回り、曲の起伏に併せて何本もの光線がフロアに放たれる。これが曲に合っていて本当に素敵だった。もう、ビートに酔ぱらってしまったよ、オレは(笑)。ナチュラル・ハイってのはこんな気分を言うのだろう。

サポートの4人の演奏もリクオに負けないくらい素晴らしかった。生ピアノとエレクトリックベース、パーカッション、それにバイオリンとチェロという組み合わせは、ほとんどオーケストラと言っても過言ではないぐらい、底なしの表現力がある。
それだけではない。4人はただ音をうねらせてるわけじゃなくて、リクオの歌に共鳴してグルーヴが複雑に形を変えていくのだ。4人が4人とも本当によくリクオの歌世界をわかっていて、そこに身も心も委ねているからこそ産み出される波動なんじゃないかな。本当に素晴らしかった!
中盤に演奏された「はかめき」を聴いていて、オレはなんだかふいにこみ上げてくるものを感じ、涙が出そうになるのを必死で堪えた。リクオがセツナ・グルーヴと言い続けて来た音世界が、とうとうここまで具現化できたんだなと思うと、なんかもう堪らなくなっちゃって…。

この日はバンドの生み出す圧倒的なグルーヴを堪能したのはもちろんだけど、彼の“うた”も凄く胸に響いたんだよなあ…。リクオの歌の中の“言葉”にいつも以上に胸を焦がされた。新曲もいくつか演奏されたが、そのどれもが胸に沁みた。今年は悲しいことが色々起きたからかもしれないけれど、自分と同世代のミュージシャンが、こんなにも素晴らしい歌を歌い続けているという、その事実に感動してしまう。
ボブ・ディランの歌と同じタイトルの付いた「くよくよすんなよ」では、堪え切れずに涙をこぼしてしまった。本当に本当に、ものすごく気持ちを揺さぶられたんだ…。

オレ、最近は思う。大人になるといろんなものを失ってしまうって言うけどさ、実はそうではないんじゃないかと。逆だよな?むしろ。
守らなければならないものや、付き合っていく人たち、それに責任や立場、背負わなければならないものや関わっていかなければならない人たち…。大人になるといろんな物事が増えていく。たとえ何かを失ったって、今度は“喪失感”というやっかいなモノが胸の中にいつまでもぽっかり居座ったりする…。言い方を変えると、様々な矛盾や憂鬱の澱が積もっていくことこそが人生なんじゃないかと思ったりもするのだ。
オレら元ロック少年は、そんな様々な矛盾やわだかまり、幾つもの悲しみを抱えて今も走り続けているのだ。そういう複雑な気持ちをリクオはすごく正直に歌っていると思う。
いろんな矛盾や憂鬱は、いつか霧が晴れるみたいに辻褄が合い、僕らはやがて解き放たれる…。あえて言うが、そんなことはもはやありえないのだ。40年も生きてりゃわかるよ、そんなこと。人生なんて矛盾だらけ。だったらみんなに迷惑かけて、みんなに迷惑かけられながら生き延びようじゃないか。
オレらが美しく生きるには、さまざまな憂鬱とうまく付き合いながら、瞬間瞬間の喜びに心を解放していくしかないのだ。そんな生き方をリクオはさり気なく歌っているんだと思う。

オレにとって、リクオを観るのは8月29日にあったイベント以来だけど、その時と比べても何かが変わったような気がすごくした。なんか器が一回りでかくなったような感じ。
音楽仲間に聞いたところによると、毎年リクオが企画に関わって9月に開催される「海さくらコンサート」が、今年はどの年よりも素晴らしかったそうだ(残念ながら今年は行けなかった…畜生!)。来年発売されるというカバーアルバムも満足のいく出来栄えだと自信満々で語っていたし、今のリクオは大きな仕事をこなしてきて、また新たな高みに到達しようとしているんではないだろうか。

ライブ終了後、DVDを買ってリクオにサインをもらい、この素晴らしい夜を過ごせたことに感謝してがっちり握手を交わした。リクオ、いい顔してたなあ…。メガネの奥の瞳はこれまで見たことがないぐらいに澄んでいた。

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