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2009年10月17日 (土)

加藤和彦氏。

逝ってしまった人に鞭打つようなことをあえて言うが、この人は絶対にこんな死に方を選ぶべきではなかった。

加藤和彦と言えば、日本の音楽界きっての粋人。音楽においても、ファッションにおいても、悠々と人生を楽しむ術を世の中に提示し続けていた人だった。
それが唐突にこんな幕引きって…。これでは表現者としての人生が全然完結しないじゃないか。
長年彼の音楽を聴き続けてきたファンが本当に気の毒だ。こんな中途半端な結末を見せられたら、これからどう彼の作品と向き合っていけばいいんだ?

酷い喩えをあえてするが、これは海外で言ったらポール・マッカートニーやデヴィッド・ボウイが自殺しちゃうようなもんだ。
長いキャリアの途中では、もしかしたら彼らとて死への誘惑を感じたときがあったかもしれない。でも、彼らは絶対に自殺なんかしないだろう。それは、生きることの喜びや悲しみを歌う者が自らその命を絶ってしまったら、彼らの音楽を生きる糧にしている多くの人たちの人生をも否定することになってしまうという、その過ちの大きさを知っているからだ。

だから、オレはこんな幕の引き方が納得できない。全く納得できないのだ…。

トノバン、あの飄々とした笑顔の裏に、僕らなんかには図り知れないほどの空虚さを抱えていたということなんだろうか…。
なんか、パパ・ヘミングウェイの最期を思い起こしてしまった。

残念である。いろいろな意味で、とにかく残念である。
どうぞ、安らかに。トノバン…。

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音楽」カテゴリの記事

コメント

一部報道でもあるように加藤氏の自殺の原因は、「鬱」だったんだと思います。 なにがしかの葛藤を抱え込み、結果が今回の悲しいニュース。だから突然の幕引きも致し方ないとも思います。

自分の職場内でも鬱で長期離脱する連中が何人かいるので複雑な心境です。

ご冥福お祈り申し上げます。

投稿: サッカー野郎KOB | 2009年10月19日 (月) 07時59分

◆サッカー野郎KOBさん
どんな理由があろうと、僕は自殺という幕の引き方を“致し方ない”とは全く思えません。自殺という去り方は遺された方にも深い傷を残すからです。心配して加藤さんを探していたという知人女性や前妻の方など、これでどれほど傷ついているか…。

加藤さんの音楽を聴いてきたファンに対してだってそうですよ。ある意味、僕は今回の件に怒りに近い感情を覚えるぐらいです。
確かに今はきつい時代です。でも憂鬱な事が次から次に降りてこようと、生きなきゃダメですよ。絶対に。

投稿: Y.HAGA | 2009年10月19日 (月) 21時49分

今回のことは、私もとても驚いていると同時に、とってもとっても悔しいです。
私は彼が大好きでした。いつも生に満ち溢れた光を放ち、しあわせの空気を感じる人でした。
私は“うつ”に対しての、正確な知識はないのですが…この病気についてはまだまだ解明されていない部分が多いそうですね。
性格やストレスだけで発症するものでもないようですし、死へのストッパーが効かなくなるという話も聞いたことがあります。生き物は基本“死”を選ばないようになっているのですが、うつになると死へのスイッチへ回路が繋がるという説があるそうです。
もし彼が本当に“うつ”を患っていたのだとしたら…最期の決断をしたのは“彼”ではなく、“病気”なのかもしれないですね。
私は思うんです。彼は…最後まで生きたかったんだと…。どうしても“死”へと向かってしまうもう一人の自分と、ギリギリまで闘っていたんじゃないかと…。本当の彼は、やっぱり生きたかったんだと…。
そう思うと…本当に悔しいです。

投稿: REICO | 2009年10月20日 (火) 21時09分

お久しぶりです。

ドノバンさんの「病死」は本当に残念でなりません。

それにしても「鬱」とは本当に恐ろしい病気だと思いますね。
脳の神経伝達に関する病は早く誤解が解けて、社会的にも相応の認識がされることを祈るばかりです。

和幸の「元気になれ」・・・皮肉な歌となってしまいました。

投稿: 僧ちゃん | 2009年10月20日 (火) 21時28分

鬱は恐いですよ。筋肉が動かなくなる病気があるでしょう?あれと同じように、神経伝達物質が足りないために、思考だけでなく普段無意識に出来ていた体の動きも緩慢になっていきます。ガンや心臓病と同じように、時には死に至る病気なんですよ。

投稿: K.I | 2009年10月21日 (水) 10時44分

◆REICOさん
僕、今回のニュースを聞いて、REICOさんのことを真っ先に思いました。以前、お会いした時に“加藤和彦さんって日本のポール・マッカートニーみたいだと思わない?”って話してくださったのをよく憶えていましたから。

>私は思うんです。彼は…最後まで生きたかったんだと…。どうしても“死”へと向かってしまうもう一人の自分と、ギリギリまで闘っていたんじゃないかと…。本当の彼は、やっぱり生きたかったんだと…。

そうですね、自分の中での孤独な戦いをずっと続けていたのかもしれませんね。こんな結果になってしまって、ほんとうに残念としか言いようがないです。

しかし、こういうことが続くと堪えますよねえ、やっぱり。なんか、人生を楽しんできた自由人たちが次々に悲しい幕引きをするみたいに感じてしまいます。まさか、山本耀司が破産して加藤和彦が自殺する時代が来るなんて、20年前には考えられなかったですよね…。

投稿: Y.HAGA | 2009年10月22日 (木) 12時47分

◆僧ちゃんさん
「鬱」に関しては認識が甘かったかな…。僕も割に落ち込みやすい性格だし、こういうことがあると自分を省みて過剰に反応してしまうところがあるように思います。それにしても、今年はいろいろと悲しい出来事が起きていますよね。人生は悲しみの澱が積もっていくことなのかな、と最近は思ったりもします。僕らもうまく歳をとる方法を考えていかなくてはならない歳になってしまったのかもれません。

投稿: Y.HAGA | 2009年10月22日 (木) 12時47分

◆K.Iさん
加藤さんには、傍で彼を常に見守ってあげられる人がいれば、あるいは最悪の事態は防げたようにも思います。今回の件では、人間は独りで生きるって凄く難しいことなんだなあ、なんてことも思いました。パートナーであったり、連れ合いであったり、親友であったり、人によって寄りかかれる存在はさまざまでしょうが、一緒に綺麗に歳をとっていける人が常に傍にいないと、僕なんかはこの先きっと辛いだろうなあ、と思ったりもします。

投稿: Y.HAGA | 2009年10月22日 (木) 12時48分

そうですね。年を取れば確実に失うものがある。それを乗り切る為には、信頼できる家族なり仲間なりが大切になってきますよね。
日本は若者礼賛の国なので、余計にうまく年を取るのが大変なのかもしれません。

投稿: K.I | 2009年10月22日 (木) 22時45分

◆K.Iさん
>日本は若者礼賛の国なので、余計にうまく年を取るのが大変なのかもしれません。

これ、40過ぎてから僕もつくづく感じていることです。
日本は団塊の層に向けた生き方提示はけっこうあるように思いますが、結局「若者」と「団塊」と「老人」だけなんですよね。中間がすっぽり抜けちゃっているように思います。
僕は今年44なんですけど、僕ら世代を見てると、若者文化にしがみ付くか、背伸びしてシブさを目指すかの2つしか選択肢がないと思っている人がとても多いんですよね。で、誰だって老け込むのは嫌だから、みんな無理矢理若作りしてる(苦笑)。それが今のアンチエイジングだのアラフォーだのロハスだのっていうキーワードに繋がってるんだと自分は感じています。
あえて言うと、そういうのはすごく子供っぽいと思うんですよ

40代は体力はなくなるし、外見だって変わっていきます。でも、そんなの当り前ですよね。加齢なんて別に大した問題じゃないと思うんです。だって、僕らはそれ以上に素敵なこと、たとえば経験から身に付いた自分を楽しませる方法とか、若い時よりも確実に深化しているであろう異性との接し方とかを身に着けてるはずでしょ?
若ぶらず老け込まず、そういう今の自分ならではの諸々を意識しながら、うまく歳をとっていければと思うんですけどね…。

投稿: Y.HAGA | 2009年10月23日 (金) 15時59分

返信が続いてしまって申し訳ないのですが・・・。
若さばかりを追い求めるのは子どもっぽい、というご意見に同感です。私は実年齢よりあまり若く見られるのは精神的に幼いと思われているようで嬉しく感じません。外見は年なりで結構です。
知らなかった事を知ったり、感じられなかった事が感じられるようになったり、年をとるのも悪くないですよね。
ただ、音楽家のようなある種人気商売だと、自分がそう思っていても世間の風潮には勝てないのかもしれませんね。

投稿: K.I | 2009年10月23日 (金) 19時45分

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