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2009年12月12日 (土)

ソウル・フラワー・ユニオン「年末ソウル・フラワー祭」 / 2009年12月12日(土)恵比寿リキッドルーム

素晴らしいライブだった!久々に見たソウル・フラワー・ユニオンのライブは、底抜けに楽しいお祭りみたいな空間だった。中川敬も言ってたけど、今年の嫌なことがみんな吹き飛んじゃうような、まるで忘年会みたいなライブ。きっちり3時間。オール・スタンディング。ぎっしり入ったお客さんの放つ熱気、汗の匂い。鳴り止まぬコール&レスポンス。そして、溢れる笑顔、笑顔、笑顔!ほんと、最高だった。大満足!久々にロックのライブらしいライブに行ったような気がする。

実は、僕はSFUのライブはそんなにたくさん見た経験はないんだ。2002年に仙台で『ARABAKI ROCK CIRCUIT「多賀城ブルース」』っていうイベントのトリに出てきたのを観たのが最初(今思えば、この時のギターは山口洋だったんだよなあ…)。これでびっくらこいて、その年の年末に今は無き新宿リキッドルームでズボンズが前座で付いたライブを見に行ったりしてたんだけど、その後はなぜか遠ざかっちゃったんだよなあ…。

久々に観たSFU、やっぱりロックバンドらしい華があるとしみじみ思った。なんか、出てきただけでわくわくさせられてしまうオーラがあるのだ。
オープニングは「月光ファンファーレ」。これは嬉しかった。だって、この曲は昨年僕がSFUの素晴らしさを再認識したアルバム「カンテ・ディアスポラ」の初っ端にぶち込んであった曲だったから。
フロアは最初からお祭り状態。僕らは中央付近の鉄柵あたりでステージを見てたんだけど、それより前にいた観客は独り残らず跳ねまくっていた。いや~SFUのファン、凄い!若い人だけじゃなく、僕ぐらいの歳と思われる人もけっこういたんだけど、そんな人たちも前の方でガンガンに跳ねてるんだもん(笑)。
でも、確かにこれは身体を動かさずにはいられないや。中川の扇情的なボーカル&ギター、奥野の宙を舞うキーボード、JIGENのぶっといベース、ミホちゃんのお囃子、伊藤孝喜の千手観音みたいなドラム、もう何でもござれだ(笑)。なにしろ、SFUは曲のバリエーションがロックから民謡まで物凄く幅広いから、どこで何が飛び出すかわからない。まるで、どこかの村祭りに迷い込んだような楽しさだった(笑)。
新加入の高木克のギターも冴えまくり。先日のアコパルの時はブズーキなど、アコースティック主体の楽器に徹していた克ちゃんだけど、この日はバリバリにエレキを弾きまくっていた。中川とのツインギターの絡みはコンビネーション抜群で、そういう時のSFUはストーンズばりのカッコいいR&Rバンドになる。とても最近加入したメンバーだとは思えないほど、克ちゃんはバンドに溶け込んでいた。

セットリストは、これ以上何を望むの?って言いたくなる位にベストなもの。最近の「ルーシーの子どもたち」や「ラヴィエベル~人生は素晴らしい!」、それに新曲の「Aqua Vite」なんかに加え、「風の市」や「満月の夕」、「海行かば 山行かば 踊るかばね」みたいな定番もしっかり演ってくれた。JIGENがボーカルをとる「騒乱節」もあったし、奥野のキーボードを中心としたインストも幾つかやってたなあ。もう、大満足だ。お腹いっぱいになったぜ(笑)。
僕はコアなファンじゃないので良くわかんないんだけど、周りは「もののけと遊ぶ庭」の時が一番盛り上がっていた。中川も奥野も、“やっぱりモノノケの曲はやってて楽しいなあ~”なんて言ってたし、観客からも“もう一回やれ~!”なんて声援が飛んでたぐらいだ。
お囃子のミホちゃんも、“ヒデ坊が20年前に作った曲”っていう中川の前振りから「闇の波間」でボーカルを披露。男臭いSFUの中でミホちゃんの存在はすごく際立っていると思う。

僕が大好きな「極東戦線異状なし!?」や「うたは自由をめざす!」もちゃんと演ってくれた。「極東戦線異状なし!?」は、後半の中川敬と高木克のギターの絡みが最高にカッコいい!最近出たライブ盤にもこの曲は収録されていたけど、それよりも更に長い演奏。奥野のキラキラしたキーボードも含め、まるでローリング・ストーンズのストリート・ファイティングマンのライブ・ヴァージョンみたいなタッチ。興奮したなあー。
「うたは自由をめざす!」は、コーラスを観客が一緒に歌うんだけど、後半はそれがこだまするような大合唱になった。ロックのコール&レスポンスの理想系を見るようでちょっと感動したなあ…。

アンコールは2回。最後の名曲「荒れ地にて」は感動的だった。
SFUのライブは、観客をじっとしていられない気分にさせてくれる何かがある。僕も、次のライブからはTシャツ一枚でいいな、こりゃ。ちょっと前の方でギンギンになるのは無理かもしれないけど(苦笑)。
これはなんか、癖になりそうな予感だ。完全にハマってしまった。麗蘭の東京公演をキャンセルしてまで行ったライブだけど、全く後悔はしていない。満を持して出会ってしまった究極のR&Rバンドって感じだ。これは、2月のモノノケ・サミット、3月の闇鍋音楽祭も行くっきゃないなあ…。

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コメント

僕自身は相当久しぶりのSFUのライヴ、不安もありましたが(だって前に見たときとメンバーがほとんど違うんだもん)盛り上がりましたね!
後ろの方で見ていましたが、全体的にすごかったです。でも特に前の方の人たちの盛り上がりようは異様でした。

最近のシングルやアルバムの核になっているような曲が多くて“ベスト盤的”でしたが、「パンチドランカーの夢」(恥ずかしながら泣きそうになった)やインストの「マージナル・サーフ」など、かなり意外な曲も聞けて嬉しかったです。

「闇の波間」、内海陽子のパワフルなヴォーカルとは違った、新鮮な味わいがありました。
桃梨のCD、今まであまり興味がなかったのですが、ちょっと聞いてみたくなりました。

最後の「荒れ地にて」、場内のライトがついてSFUのCDが流れ、もう帰ってしまった人もいたところでの登場。
なかなか帰らない客へのサービスかな?なんて思っちゃいましたけど、中川の声が聞こえないくらいの大合唱。次の日、僕も喉が次の日がらがらでした。

3月の44のバースのお祝いにも行かなきゃ!
“古んだリズムの虜になったら 一夜の女神じゃすまなくなるぜ”

>最後の「荒れ地にて」、場内のライトがついてSFUのCDが流れ、もう帰ってしまった人もいたところでの登場。

そうでしたよね~。僕も2度目のアンコールはないかと思っていたところであの曲でしたからね、感動的でした。
改めて思ったけど、ソウル・フラワー・ユニオンはほんとにいい曲が多いですね。それも、ピュアなR&R以外に、アイリッシュとか沖縄音楽とかボサノバとか、いろんな要素をぶち込んであるんで、ある程度音楽を聞き込んできた人のツボをうまく刺激しちゃうようなところがあると思います。
2月のモノノケ・サミットが早くも楽しみになってきました。っていうか、俺、モノノケってまだ観たことないんだよなあ…。

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