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2009年12月18日 (金)

デフレだってよ、デフレ。

このデフレはどっかおかしい。

ユニクロや西友の低価格ジーンズ、それに大手牛丼チェーンの値下げ合戦なんかはあっても、スーパーの食材なんか一向に安くなってないじゃないか。安くできてるものと安くできないものとの差がありすぎ、全体としてモノの値段が下落している実感があまり沸いてこないのだ。これは、企業として体力のあるところは値下げ合戦に参戦することができるけど、中堅以下はそんな余力さえないっていうことなんじゃないだろうか。
果たしてこういう状況をデフレと言えるのかなあ?なんか、とても不気味な気がするのだが…。

もうひとつ怖いと思うのは、こういう時代になるとモノの価値観がガラガラと崩れていくこと。
考えてみればすぐわかることだけど、これだけ安いモノを作って、それなりの品質を保ってるっていうことは、必ずどこかで誰かが泣いているってことだ。
低価格ジーンズを例にとれば、テキスタイルは国内で行い、裁断や縫製は人件費の安い東南アジアに受注するパターンが多いと聞く。低価格を実現するために、生産の段階で発展途上国の労働者が不衛生な環境の工場で労働させられたり、時には子供が酷使される現状があるのだ。
世界の恵まれない子供たちに胸を痛め、LOVE&PEACEのロックを聴きながら、一方でユニクロの低価格ジーンズに身を包む…。それは実はとても矛盾した行為だと気付くべきだ。

いいモノには、それに相応しい値段が付く。それは当たり前のルールなのではないだろうか。
服飾がひとつの文化であるとするならば、良い服にはそれなりの金額を支払うのは当然。作る側の汗が報われるような生産システムが確立されていなければ、モノを作る職人たちの居場所は徐々になくなり、必然的にモノの水準は下がっていくだろう。
食品の分野では、生産者の顔が見えたり、フェアトレードと呼ばれるシステムが浸透してきたけれど、こんな時代だからこそ、僕は作り手の顔が見えるものを手元に置いておきたいと思う。

低価格ジーンズの先に“夢”はない。

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コメント

モノにはそれ相応の価値があって、それを手に入れるには相応の対価が必要、当然ですよね。
もちろんその価値より安く手に入るのならば嬉しいです。
でも、安さに目がくらんで?そのモノの本当の価値を見失ったら…とも思います。

そのモノに失礼にならぬように、本来の価値(値段)を判断する“目”と、少なくともそれに見合う対価を払う“気持ち”はもっていたいですね。(実際に手に入れる値段はともかく…)

投稿: フィル・カスル | 2009年12月18日 (金) 22時00分

HAGAさんの仰ること、正にその通り!って感じです。
でも自分自身ユニクロ着てますが(笑)

安くて良いものが手に入るのは嬉しいんですが・・
製作者の方はチャンと潤っているのか?気になります。
後、ファーストフード店が深夜まで開店してるけど・・
中で働いてるヒトはムリな仕事してるんじゃないか?とか。

最近そういうことが物凄く気になります。

一方で不景気で誰も物買わなくなったらお店は潰れちゃうし。
だとしたらムリして安くてしても売れた方が良いのかも。

元々日本って「モノに対する敬意」が薄い国という気がします。
色んなものがイッパイあり過ぎて一つ一つの意味が薄れてる。

女子高生がブランド物の鞄を持って歩いてる。
エコバッグ買うために並んで煙草を道に投げ捨ててる。
あまった御飯を捨ててる。
これは今だけでなくバブル時代からそう。

だからこそ製作者・流通者・消費者とも目の前にあるモノを
「高い・安い」関係なしに大切に扱わなくちゃイケナイと
思います。不景気も若しかしたら・・
そういうことを見直す善い機会になるかも。

投稿: ながわ | 2009年12月19日 (土) 12時20分

◆フィル・カスルさん
服であれ、食品であれ、ある程度の質を求めればそれなりの値段になるのは当然だと思うんですよ。僕らがそこにお金を払うのは、その品質なりなんなりに敬意を表する意味もあると思うんですよね。
反面、あきらかに品質以上の価格を付けて売られているようなモノも蔓延っていると思いますし、そのあたりを見極めることは職人さんの活躍の場を守る意味でも大事なことなんじゃないか、って思います。

投稿: Y.HAGA | 2009年12月19日 (土) 20時45分

◆ながわさん
>でも自分自身ユニクロ着てますが(笑)

はははっ。実は僕もユニクロ着てますよ(笑)。あの服は魔物ですよね。なかなか抗えません。

>元々日本って「モノに対する敬意」が薄い国という気がします。

僕もそう思います。ブランド品にしても、質がいいからブランドなのか、名前が有名だから持っていたいのかわからなくなっちゃってますよね。
最近、僕は日本の職人さんが作ったようなものにとても惹かれます。それこそ、日本製のジーンズなんか感心しちゃうぐらい素敵なモノがあるんですよねえ。高いですけど、あれだけのモノならば払う価値を見出すなあ、僕は。そこには低価格ジーンズにはない“夢”があると思います。

投稿: Y.HAGA | 2009年12月19日 (土) 20時51分

こんにちは。相変わらず暮れも正月もない元ゴッチです。さてユニクロ。私はマイクロフリースが大好きでよく着てますが、ジーンズは絶対嫌いです。ジーンズで好きなのは何故かラコステ。後エドウィンは良いですねー。リーバイスはユニクロ以下みたいです。
ってそういう話じゃないかぁ。
リーバイスがほとんど中国製だったり、バーバリーブラック等もメインは中国製ですよね。でもバーバリーブラックに多額のお金を支払う日本人って何だろうっていつも思います。
結局、相変わらずマスコミに踊らされて本当にカッコいいものを見分けられない「日本人」の姿がよく反映されているように思えます。
商売も形態が変わればそれに合った方法を、販売側でも模索すべきです。ボンボンの2世が暖簾をつぶしている、土地を壊しているという現実から目を離しては為りません。
後背立地の変化に対する対応等、やるべきことをないがしろにしているのは政府だけではないんですね。
それを政治や行政の責任にする日本人の体質は本当に頭が痛いです。

投稿: 僧ちゃん | 2009年12月28日 (月) 12時59分

◆僧ちゃんさん
どもども。レスが遅れてすいません。ちょっと西の方まで家族ほったらかしで遊びに行ってました(苦笑)。
僕は、服にしても、工業製品にしても、食べ物にしても、できるだけ作り手の顔が見える物が好きです。国産ジーンズは生地から縫製まで、職人さんの顔が特定できる数少ない衣類の一つ。そういったものには職人魂を感じます。本当はスピリットって見かけ以上に大事なんですよ、服も、食べ物も、音楽も。

リーバイスは少し前までは最悪でしたが、最近ちょっとよくなってませんか?個人的には頑張って欲しいんですけどね…。

投稿: Y.HAGA | 2009年12月31日 (木) 16時18分

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