« 脚の痛みには種類がある | トップページ | 【2010 FIFA WORLD CUP】スペインが優勝! »

2010年7月10日 (土)

【2010 FIFA WORLD CUP】オランダには狸がいる

179568_2 さて、W杯もいよいよ三位決定戦と決勝を残すのみとなった。決勝はオランダVSスペインという攻撃サッカーを標榜するチーム同士の対戦だから、これはけっこう華やかで面白いものになるんじゃないだろうか?
個人的にはスペインを応援してるんだけど、実はオレ、オランダに妙に気になってる選手がいるのだ。それは中盤の底にいるベテランのファン・ボメルという男。オランダは中盤がWボランチになっていて、派手なラフプレーはコンビを組んでる若手のデ・ヨングがやってることが多いから、このファン・ボメルはあまり目立たない。ところが、よくよく見てるとなかなかの曲者なんだ、コイツ(苦笑)。

オレがファン・ボメルの存在が気になりだしたのは準々決勝の対ブラジル戦。この日の主審は日本人の西村さんだったんだけど、サッカー王国である両チームは、最初アジアから来た無名の審判を露骨にバカにしているように見えた。小さいファウルを採った・採らなかったで、すぐに両軍入り乱れての猛抗議。選手たちは俳優顔負けの大げさなアピールを繰り返す。
そこにやおら登場してきたのがミスター・ファン・ボメル氏(笑)。オレ、この選手には“導火線が短い男”という印象があったんだ。チャンピオンズリーグの決勝で所属クラブのバイエルンがインテルと闘った時なんか、チームの誰よりも早く主審に詰め寄ってドツキまくっていたからね。あーあ西村さん、厄介な奴に目を付けられちゃったなあ、と思って見ていたら、なんとこの男、熱くなってる選手たちと西村さんの間に割って入り、事態の収拾に乗り出したのだ。時には西村さんに笑顔さえ見せ、まるで“お前も大変な試合の審判を引き受けちゃったもんだなあ、同情するよ…”と言わんばかりに。
オレ、感心してしまいましたよ。結果的にこの試合はオランダが勝利したんだけど、これはブラジルの選手がレッドカードを貰って退場し、後半オランダが一人多い人数で戦えたことも大きかったと思う。だが試合全体を見ると、実はオランダはブラジルより多くのカードを貰っていたのだ。もし、ファン・ボメルが試合を落ち着かせなかったら、もしかしたらオランダの方がブラジルより先に退場者を出していた可能性もあったのではないだろうか。こういう行為は審判にも印象が良いに違いないし(まあ、それがブラジルへのレッドに繋がったとまでは言わないけど)。暴れん坊だと思ってたのにやるじゃん、ファン・ボメル~!とオレは思ったわけ。

ところがです。準決勝のウルグアイ戦を見て、そんな甘々な印象は見事に覆されました(苦笑)。この日もファン・ボメルに注目して見てると、この男、けっこう荒っぽい事をやっているのだ。デ・ヨングの陰に隠れてるのを良いことに、肘で相手選手の顔を擦ったり、あからさまに足に絡むタックルを仕掛けたり…。そんで自分から仕掛けてるはずなのに、いつの間にか立場逆転でピッチの外で治療を受けてたりなんかする(笑)。時間を稼いで、涼しい顔でゆうゆうとピッチに戻ってきたりなんかしているのだ。

オレ、今度は別の意味で感心(笑)。いやあ~狸だなあ…。
スナイデルやロッペンみたいな派手な選手も魅力だけど、こういう“こすい”選手がいることもオランダの強さの秘密なんじゃないかと思う。中盤の底はゲームメーカー的な役割を期待されるポジションだけど、DFをフォローしたり前線に効果的なパスを供給するだけじゃなく、こういう風にゲーム全体のムードを変えたり、硬直した中でいったん時間を区切ってゲームをコントロールするのも、ひとつの技術なんじゃないかと思ったわけです。

スペインとの決勝戦は、両軍の意地がぶつかって必要以上にヒートアップする展開も予想できる。その時、このミスター“狸”ファン・ボメル氏(笑)がピッチで何をやってるか。これってちょっと勝敗の鍵になるんじゃないかなあ。スナイデルとビジャの得点王争いも面白いけど、オレはファン・ボメルの裏稼業(笑)にも注目して見てようと思ってます。

« 脚の痛みには種類がある | トップページ | 【2010 FIFA WORLD CUP】スペインが優勝! »

サッカー」カテゴリの記事

コメント

今日はあいにくの雨の中、船橋 月 に入場列に並んでいます。

さて明け方には、ワールドカップのウィナーが決まりますが、そんな簡単に前評判通りにはならないと思っています。 スペインは割と自分のペースに持ち込めればすんなりと 荒れ気味になればオランダ が勝利を手にするんじゃないかと
イニエスタやシャビを掻き回すのが デ・ヨンクとファン・ボメル

楽しみですね。

タコの予想、赤い国旗に反応して来たみたいですね。

◆サッカー野郎KOBさん
で、結局タコ君の予想通りになったわけですが(笑)。

僕はスペインの選手交代が絶妙だったと思います。オランダが元気なうちはシャビアロンソに守らせ、後半ヘススナバスとセスクを入れてから中盤でぐんぐんボールが回るようになりましたよね。デルボスケさんの頭の中には、ちゃんと120分でのゲームプランがあったんじゃないかな…。

それにしても来季はビジャも移籍して来るし、バルサはとんでもなく強いチームになっちゃいそうですね。それはそれで面白くないな(苦笑)。

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 【2010 FIFA WORLD CUP】オランダには狸がいる:

« 脚の痛みには種類がある | トップページ | 【2010 FIFA WORLD CUP】スペインが優勝! »

フォト
2023年2月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28        
無料ブログはココログ