もののけ盆ダンスツアー ~辺野古の海から世界が見える~ / 2010年8月29日(日) 吉祥寺・スター・パインズ・カフェ
もののけ盆ダンスツアー ~辺野古の海から世界が見える~
出演 知花竜海[from 琉球]
上間綾乃[from 琉球]
ソウルフラワーモノノケサミット
2010年8月29日(日) 吉祥寺・スター・パインズ・カフェ 18:00/19:00
¥4000+1dirnk *6才児以下は入場無料
いやあ~楽しかったなあ!モノノケは今年2月以来2度目のライブ体験なんだけど、今日は初回よりも更に楽しめた。
思ったんだけど、このバンドはあんまり先入観を持たずに臨んだ方がいいね。前回はシーサーズがゲストで来るから、きっと沖縄色の強い音楽になりそうだと予想してて事実そのとおりになったんだど、今回はそういうことをあんまり考えずに行った。でも、それが却ってこのバンドのごった煮的な嗜好をストレートに感じとれることになったと思うんだ。
共演者の上間綾乃は若い沖縄の島唄うたいで、彼女がモノノケのステージにもゲストで加わったから、もちろん沖縄色がまったく無いわけではなかった。だけど、それは前回よりは薄味であくまでもモノノケの持つごった煮的な音楽性の一部として表に出ていたと思う。これは、上間綾乃がまだ若く、民謡だけじゃなくてロックやポップスを聴く世代だからってことも大きいんじゃないかと思うけどね。
スタンディングで見れたことも良かった。疲れるけど(苦笑)、やっぱりこのバンドは座ってみるより立って見た方が断然良い。中川のMCに大笑いし、陽気なチンドンのリズムと中川の豪放な唄、それにヒデ坊の絶妙の合いの手に自然に身体を揺らす。そんな付き合い方がイイんじゃないでしょうか。なんだか民謡酒場にいるような気分だった(笑)。
ライブは「辺野古節」から始まり、戦前の流行歌や労働歌のオンパレードだった。「釜ヶ崎人情」、「有難や節」など、僕でも知ってる古い歌がチンドンのリズムで次々に奏でられていくと、自然と両手は拍子をとり始めてしまう。
今日のモノノケサミットは、元祖演歌士・添田唖蝉坊の曲をたくさん演ってたような気がする。それらの曲が今聴いても全然古びてないのにもびっくり。「ああわからない」なんて、まるで今の政治の混迷を皮肉ってるようだもんねえ…。
もともと大衆歌謡ってのは、色恋沙汰だけじゃなくてこういう社会風刺を得意としてたんだよね。その辺はレゲエやパンクとまったく同じ。だから、ロックを通過してきた僕らがこういうところに原点回帰していくのは、すごく自然なことのように僕は思う。ロックだって演歌だって流行歌だって、実はみんなレベル・ミュージック!
日本のR&B系はどうの、とか知った風なことを言ってる人がいるけど、こういうライブを観てるとつくづく小せえなあ~と思っちゃうね。音楽ってのはジャンルじゃない。とにかくヤルことなんだよ…。
モノノケサミットにゲスト参加している大熊ワタルさんもイイ味出していた。オレ、はっきり言ってこの人のファンですから(笑)。大熊さんはシカラムータというモノノケサミットと似たようなミックスチャー・バンドをやってて僕も一度ライブを観たことがある。ステージではチンドン・テイストのクラリネットを吹いてるんだけど、朴訥なMCがなんとも良い味なのだ(笑)。中川の濃いボーカルが続いてそろそろ胃がもたれてきたという時に挟み込まれる(笑)、大熊さんボーカルの「野毛節」は、モノノケサミットには欠かせない名物なんじゃないかなあ…。
名曲「満月の夕」や、「インターナショナル」・「さよなら港」で大いに盛り上がり、ライブは9時半に終了。うーん、欲を言えばもうちょっと観たいぜ…。
でも、ほんと楽しかった。今日のライブはモノノケサミットという雑食性のバンドの、何が飛び出すかわからないびっくり箱的な面白さが良く出ていたいいライブだったと思う。
なんか、田舎に帰って盆踊りに行ってきたような気分(笑)。機会があればこのバンド、ぜひ野外で見たいなあ。それも野音みたいなとこじゃなく、神社の境内みたいな土の地面のあるところがいい。そんな気がしてきた。
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