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2010年9月24日 (金)

HEATWAVE TOUR 2010 “光” / 9月24日(金) 東京・duo MUSIC EXCHANGE

本人がどう思ってるか知らないけど、山口洋ってのは明らかに体育会系体質の男だと思う。ロックンロールってイメージで言えば荒ぶれてるような気がするけど、実は文科系ヤサ男がバンドを組んでて拍子抜けすることも多々あるよね。最近の若い連中みたいに、いかにも背筋弱そうな痩せっぽちだったり…(苦笑)。それに対し、この4人は明らかに野獣系だ(笑)。なにしろ、この日は一見ヤサ男風の細身魚まで髪を振り乱してぶっ壊れてたからなあ…。男臭いぞ、HEATWAVE!(笑)。
この日は暑かった夏の日が嘘のような、雨混じりのひんやりした天気だったのだが、そんな空気をもろともせず、ステージから放たれる異常なエネルギーで、場内はぐんぐんヒートアップしていった。

この日の僕はステージに向かって左の石柱の左側あたりに陣取った。前から4列目ぐらいで渡辺圭一のほぼ正面。中央の山口洋も、その奥にいる池畑潤二も、右側のキーボード群の陰にいる細身魚もよく見える、最高のポジションだ。
duoって、音響が悪くてちょっと観辛い会場っていうイメージがあったんだけど、この日はすごく音の分離が良くて、頭が真っ白になるぐらい気持ちいいR&Rサウンドを存分に堪能できた。大満足だ!

改めて思ったんだけど、やっぱこの4人は巧いわ…。フロントマン山口洋はもちろん、他の3人ともとても個性的なプレイヤーだと思う。渡辺圭一のベースはリズムキープだけじゃなく、時としてギターソロみたいにメロディアスなフレーズを挟み込む。この日だったら、「ガールフレンド」後半の闇の中に溶け込んでいくようなソロはとても耳に残るものだった。池畑潤二の迫力あるビートはいわずもがな。この日は得意技の“エンディングでの高速ロール”を、再三にわたって見せ付けてくれ、ぐうの音も出ないほどノックアウトされてしまった。
そして細身魚。HEATWAVEが凡百のロックンロール・バンドと一味も二味も違うのは、やっぱり魚のサウンドコーディネートが大きいと思う。アコーディオンを使ったアイリッシュ・テイストの音、ハモンドでのR&Bマナーな演奏に加え、この人はサンプリングを駆使した不思議な音色を使いこなせるところが強み。R&R系のキーボード・プレイヤーで、これだけ幅の広い音楽性を持ってる人って珍しいんじゃないかなあ?まさに音の魔術師。
「STILL BURNING」とか「NO FEAR」とか、臨界点にどんどん近づいていくようなモダンなビートは、このメンツでのHEATWAVEならではだと思う。パンクとテクノが合体したような異常な高揚感に、僕は心臓が爆発しそうなぐらいに興奮してしまった。

それに加え、今回はステージ後方に大きなスクリーンが設置され、曲に併せたスペシャル映像が流れた。mood filmsという映像チームが制作したものらしいのだが、これが抜群の効果を発揮。ロックバンドに演出なんていらないとする考えかたもあるだろうし、事実ミュージシャンのパフォーマンスに集中したい時には、やりすぎの演出はわずらわしくさえある。でも、今回は演奏と映像がうまい具合に融合していて素晴らしかったと思うなあ…。
印象に残っているのは、「ガールフレンド」の街角を少女が駆けて行くやつとか、「BRAND NEW DAY/WAY」でのテレビ画像を高速でコラージュしたようなやつ。歌詞のイマジネーションがぐっと膨らみ、ビートの高揚感が増幅し、R&Rにはこんな飛び道具もアリなんだなあと思った。

それにしてもヒロシは熱かった!HEATWAVE流R&Rというと、イコール・グレッチっていうイメージがあるが、思い返すと今回の山口洋は意外とアコギを持っている頻度も高かった。だけど、アコギかエレキかなんてことは全然関係ないと思わされるぐらいに熱いギターだったと思うなあ。
観てて気が付いたんだけど、ヒロシがあえてアコギを持っているからこそ、渡辺圭一や魚がメロディアスなソロをやリフを挟み込むスペースが生まれているんだとも思う。HEATWAVE、ダテに20年やってない。この辺のあうんの呼吸ぶりは、やっぱり体育会系だ(笑)。FWが囮になってDFが前に走り込んで来るイメージつうの?まるでチームスポーツのコンビネーションを見てるような気さえした。

セットリストは、僕的にはまったく文句なし。聴きたかった曲はほぼ全部聴けたと思う。
嬉しかったのは「TOMORROW」だ。アルバム「1995」は、HEATWAVEディスコグラフィの中でもとても好きなアルバムなのだけれど、その中でもとても穏やかで好きな曲。“BOXセットを作った時、昔の曲を聴き直してみて改めてこれをイイ曲だと思った”という洋のMC付きでこの曲が歌われた時は、背筋がすっと伸びるような気がした。
「BRAND NEW DAY/WAY」とかも、アレンジがだいぶ違っていてとても新鮮だった。この曲はライブ2曲目だったんだけど、池畑さんのハネるドラムが印象的で、観客はこれで完全にスイッチが入ったような感じだったなあ…。

なんか、本編はバンドの高いテンションにぐいぐい引っ張られ、あっという間に終わってしまったような感じだった。はっきり言って、バンド結成20周年をかみ締めるような余韻はまったく無かったと思う。バンドの現役感と山口洋の自信満々ぶりに圧倒されっぱなし。
やっとバンドの歩みを振り返るタッチが出てきたのは、アンコールになってからだ。まず、サプライズで渡辺圭一45歳の誕生日祝い。ステージにスタッフがろうそくが灯されたケーキを運び、たまけんが照れくさそうに灯を吹き消す。
それを笑って見ていたヒロシにもサプライズが…。HEATWAVEがデビューした時に最初に所属していた事務所の社長さんが、この日のために花束を持ってステージに現れたのだ。最近涙もろいヒロシ、この時はけっこううるうるきているように見えた。

これでまたまた火がついたんだろうな。シャツを脱ぎ捨て、上半身裸になって「NO FEAR」へと突入した山口洋の気合は尋常じゃなかった。暴力的ともいえるようなビートの渦に、僕も頭の中が真っ白だ。
山口洋、引き締まった身体だったなあ…。とても45歳の身体とは思えず、体脂肪率8%もあながち嘘じゃないかも…。やっぱ月間500キロ走らないとああはならないんだろうな。ちょっとオレ、あそこまでは無理。月間200キロでいっぱいいっぱいですから…(苦笑)。

そういえば、このツアーのテーマは“光”だった。
こんなうんざりする時代だけど、オレ、なんとなく“光”が見えてきたような気がするなあ…。一歳上の山口洋からあれだけすごいものを見せ付けられたんだ。こじんまりと纏まってる場合じゃない。オレもまだまだやれる。やらなきゃいけないと、なんだか無性にそう思った。

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山口洋(HEATWAVE)」カテゴリの記事

コメント

duo、行きました。HEATWAVEをライヴで見るのははじめてでした。
バンドの、特に山口のパワーに圧倒されっぱなしで、あっという間に終わった感じがします。

「Carry on」のPVからはじまり、映像を多用する演出は、新鮮でびっくりしました。
個人的には「荒野の風」が一番よかったです。おおっぴらに?歌えましたし(笑

ライヴ後のサイン会で、ヒロシにガッシリと、しかもサインの前後2回、握手してもらえたのがかなり嬉しかったです。

投稿: フィル・カスル | 2010年9月28日 (火) 20時08分

自分も観に行ってました。
「Land of music」ツアー以来のHWでしたけど、
近年まれに見るストロングスタイルのライヴでしたね。
山口さんの身体のキレっぷりはハンパじゃなかった!
「荒野の風」の合唱、そしてライヴ会場の暖かな雰囲気には、
言葉にならない感動を覚えましたし、
バンドのパワーに思いっきり力を貰った、って感じです。
ずっとHWを追っかけてきてよかったと思った一日でした。

投稿: きあ | 2010年9月28日 (火) 21時14分

◆フィル・カスルさん
いやあ~今回のHEATWAVEは凄まじかったですね。
山口洋は自信満々。やってることに一点の曇りもないように見えました。ほんと、あっという間のライブでしたね。
僕は今回はサイン会は出なかったのですが、以前カフェ・ミルトンのライブ盤が出た時にサイン&握手してもらいました。骨ばってて温かい手だったことを憶えてます。

投稿: Y.HAGA | 2010年9月29日 (水) 10時04分

◆きあさん
ストロングスタイルってのは上手い表現ですね。ほんと、ストレートでエネルギッシュで素晴らしかったです。山口洋の身体も、あれは45の裸じゃないですね(笑)。きっと、本人も自信があって見せたかったんじゃないでしょうか(笑)。

>ライヴ会場の暖かな雰囲気には、言葉にならない感動を覚えました

僕はHEATWAVEのライブに行くようになって間もないのですが、このバンドのファンはいわゆるR&R系の人たちともまた違った層ですよね。ごく普通の音楽好きが極上のサウンドに身を委ね、明日への活力を得ている感じが、とても居心地よく感じます。

投稿: Y.HAGA | 2010年9月29日 (水) 10時05分

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