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2010年9月 8日 (水)

【日本代表/国際親善試合】 VSパラグアイ、VSグアテマラ

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インターナショナル・ウィークに行われた国際試合2つ。僕はもともとグアテマラ戦はあまり意味があるとは思ってなかったので、ここは対パラグアイ戦を語りたいと思う。僕はこの試合をとても楽しみにしていた。W杯で素晴らしいパフォーマンスを見せてくれた僕らの代表のW杯後初の国際試合。しかも、相手は決勝トーナメントでガチンコでぶつかった国だ。果たしてW杯で見せたスタイルが定着するのか、一過性のものだったのか、この夜ですべてが判ると思っていた。

思い返してみて欲しい。これまでにも日本代表が浮上するきっかけになりそうな節目は幾つもあった。たとえばジーコ監督就任後初試合での“黄金の中盤”誕生の瞬間とか、オシム監督時代にFW高原が覚醒した時とか、3大陸トーナメントで優勝した時とか…。そのたびごとに僕らは大いなる期待を持って代表の進化を期待した。でも、最後はやっぱり失望させられちゃったんだよな。日本は“善戦するんだけど勝てないチーム”をどうしても脱せなかった。ピッチで展開される90分はそのほとんどがつまらないパス回し。見えかけた光は一過性のものでしかなかったのだ。
今度もそうなってしまうのではないか。南アフリカで見た夢はやっぱりあそこだけのマジックだったのではないか…。いやいや、そんなことはない。堅守速攻をあそこまで組織的にやり遂げた代表なのだから、きっと何かを見せてくれるはず…。そんな期待と不安が入り混じった気持ちだった。

パラグアイは気合十分で日本に乗り込んできた。W杯出場メンバーを中心にメンツはほぼ主力。それも4日も前から来日してコンディショニングを行うという周到さだ。対する日本は遠藤がいない。長谷部がいない。大久保がいない。闘莉王がいない。そのかわり、W杯では試合に出なかった内田と森本、それに細貝と香川がスタメン入りするという。監督は代行の原さん。はっきり言って、この時点まではホームの日本のほうがリスクを抱えていたと言っていい。
不謹慎かもしれないけど、僕はこれは面白いことになってきたと思った。長谷部・闘莉王というメンタルリーダーがいない日本が、本気モードの南米の古豪を迎え撃つ。果たして大コケするのか、新しいメンバーで堅守速攻を継承できるのか…。

結論から言うと、代表は僕の予想を大きく超えた素晴らしいサッカーをやってくれた。そしてなんと勝ってしまったのだから笑いが止まらない!(笑)
もちろん、W杯という究極の舞台と単なる親善試合を単純に比べるべきでないことはわかっている。だが、本気モードのFIFAランク15位の国に32位の日本が勝ったのだ。十分自慢してもいいんじゃないのか、これは?
しかも、内容はW杯決勝トーナメントよりずっと良かった。いったんボールを持つと選手たちが一斉に敵陣に駆け上がってぽんぽんパスを回す様は、とても半年前の日本代表チームとは思えなかった。大げさかもしれないけれど、まるでアーセナルやローマのサッカーを見るようで、試合を見た後の満足感は1-0以上のものがあったと思う。

個人的に嬉しかったのは香川と細貝の活躍だ。W杯出場メンバーがスタイルを継承しているのは当然だとしても、南アフリカではピッチに立てなかった彼らが、当たり前のようにチームのスタイルに順応しているのには本当に驚かされた。代表チームのサッカーは、文字通りその国の目指すサッカーの象徴でなければならない、なんてことを誰かが言っていたが、その意味をこれほど明白に見せてくれた試合はなかったと思う。

とにかく面白かった。そして、こんな面白いサッカーをザッケローニの前で見せることができたことの意味も大きいのではないか?W杯での対パラグアイ戦は、日本とパラグアイの国民以外には退屈な試合と思われても仕方なかったと思う。でも、この試合は世界中どの国のサッカーファンに見せても恥ずかしくないものだ。これであのイタリア人も本腰入れて日本を指導してくれるだろう。

もう一つ。これはあんまり言っちゃいけないことなのかもしれないけど(苦笑)、原博美恐るべし!この試合の影の功労者は原さんだ!
代行監督という難しい仕事でありながら、原さんはW杯で得た資産の継承と若手の融合、ザッケローニさんへのお披露目と橋渡しという複数のミッションを見事にこなしてしまった。後半には香川に換えて駒野をピッチに送り、サポーターの大拍手を呼び起こすという心憎い演出までして。うーん、やるなあ…。こういうのを粋というのではないだろうか。少なくともトルシエなら絶対こんなことはしないぞ(笑)。

ともあれ、これで方向は定まった。W杯でのスタイルは確実に継承された。実は勝利よりも得点よりもそっちの方がデカイと僕は思う。
カテナチオの国からやってきた異端の監督の元、これから日本代表がどんな進化を遂げていくのか、10月のアルゼンチン戦も楽しみになってきた。

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