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2011年1月

2011年1月29日 (土)

リクオ「セツナグルーヴ2011」 / 2011年1月29日(土) 渋谷BYG

2011年1月29日(土) リクオ「セツナグルーヴ2011」 
場所:渋谷 BYG 03-3461-8574
【サポートメンバー】寺岡信芳(b)/朝倉真司(perc.)/安宅浩司(g.)
【ゲスト】 梅津和時(sax他)
前¥3800 当¥4000(ドリンク別) 開場18:30 開演19:30

今振り返ると、2008年のアルバム「What's Love?」と2010年の「リクオ&ピアノ」は対をなすアルバムだったんだと思う。「What's Love?」は試行錯誤を繰り返しながら遂にたどり着いたリクオ流バンドサウンドの完成形。「リクオ&ピアノ」には、各地で夜な夜なピアノを弾き語ってきたローリング・ピアノマン・リクオの原点がある。この2枚には、リクオという稀代のシンガーソングライターの今が完璧に真空パックされていると思うのだ。これらを完成させたことで、リクオはある種の確信をつかんだんだのではないか。僕はリクオのライブを見続けて15年になるけれど、ここ2,3年はステージのリクオにいい意味での余裕を感じるようになった。自分のやっていることに一点の曇りもないという想いからくるある種の“力強さ”…。この日は、そんなリクオがまた新たなステージを目指して走り出したようなタッチが感じられ、見ている僕にはちょっと眩しくさえ感じられる瞬間があった。

序盤の数曲こそ「ハイ&ロウ」や「マウンテンバイク」などの定番だったけど、その後は既存の楽曲でも新たなアレンジが施されていたり、数日前に書いたばかりだという出来立てほやほやの曲が披露されたり、ライブ全体がとてもアグレッシブ。それに加えてデビュー当時の恩人・梅津和時御大との共演も織り交ぜてしまうのだから、そのライブの構成力にも脱帽してしまう。19:30から始まったライブ、終わったのが22:30。途中の休憩を省いても2時間半以上。新たな試みとお馴染みのエンターティメントぶりとが絶妙に織り込まれた素晴らしいライブだったと思う。

バンドのメンバーでは、この日がリクオと初顔合わせだった安宅浩司のことを書いておきたい。この人、僕は全然知らなかったんだけど、とても素晴らしいギタープレイヤー。僕は彼が弾いたギターがアコギではなく、エレクトリックだったのがとりわけ気に入った。爪弾かれるセミアコの音色はラグタイム風味にあふれ、ペダル・スチールはバンドサウンドに一層の空気感をプラスしていた。今日のライブを一緒に見ていた僕の友人は、“今日のリクオのバンドはシュガーベイブみたいだった”という感想を漏らしていたけれど、それはリズム隊のアレンジの妙とともに、安宅浩司のギターの存在も大きかったのではないだろうか?
おおはた雄一や、高木克、それに三宅伸ちゃんも時々そういうプレイを見せてくれるんだけど、最近僕の通うライブで目にするギタープレイヤーには、こんな風にアメリカ南部の古き良き香りがする音色を出す人が多くなってきたような気がする。ちょっと前まで、日本ではこういう渋いギターを弾く若いプレイヤーはあまり耳にすることができなかったのだが、安宅浩司みたいな素敵なプレイヤーが増えてきたのはとても嬉しい。バンドにこういうプレイヤーが入ると、サウンドにぐっと奥行きが出る。喩えれば、70年代のローリング・ストーンズのアルバムにグラム・パーソンズやライ・クーダーがゲスト参加するような感じだ。ロックという音楽のロマンチックな側面を表すのに、ペダル・スティールってのは最高の飛び道具なんじゃないのかな…。

そしてそして、なんといっても梅津さん!いやもう素晴らしいとしか言いようがない。何という存在感なんだろう!歌うサックスっていうか、これほど歌の持つ詞世界に沿ったサックスを吹くプレイヤーを僕は他に知らない。それに加え、梅津さんは自身の存在感が抜群なのだ。小柄な体躯を大き目のジャケットで包み、赤いズボンとスニーカーでステージに立つ梅津さんはとてもチャーミング。いやあ~小坂忠さんもイイけど、梅津さんもカッコいいおっさんだなあー(笑)。オレ、歳とったらこんな軽やかさを纏ったおっさんになりたいと思います。うーん、道は険しいけど…(苦笑)。

アンコール、リクオは予定にはなかったが突然やりたくなったという弾き語りを2曲演奏してくれた。これがまたとても素晴らしかったのだ。特に、三日前に完成したという、出来立てほやほやの「アイノカタチ」には感動してしまった。僕らの世代はこういう歌こそを求めているのだ。一緒の時間をたくさん過ごしたパートナーへの想いをさらりと呟いた名曲。正に大人のラブソング。歌い終わった後、リクオは“ちょっと恥ずかしい…”と漏らしていたが、どうしてどうして。楽曲の素晴らしさと同時に、充実した暮らしを送っているリクオの充実ぶりもうかがえ、胸が温かくなった。

極上のバンドサウンド。新しいメンバーとの刺激的なセッション。かつての恩人との邂逅。そして新たに生まれた曲の数々…。本当に見所の多いライブだった。
もう一つ。絶対書いておかなければならないこと。この日演奏された「胸が痛いよ」を、僕はずっと忘れないだろう。リクオと梅津さんが一緒に演奏するこの曲は、やっぱり特別なモノになっていた。曲のエンディング近くに梅津さんが吹くサックスソロは、僕にはまるで「スローバラード」のように聴こえてきた。曲調がどう、フレーズがどうとかいう話ではないよ。リクオのシャウトに寄り添うように泣き叫ぶサックスのあり方、それが「スローバラード」の“あの感じ”そのものなのだ。リクオは、MCで“音楽は最高。音楽を通して繋がりあえる。お客さんとも。ここに居ない人とも…。”と言った。その意味、オレにもわかったような気がした。

“今年はBYGで数多くライブをやりたい”とリクオは言った。これは僕にとってはとても嬉しい発言だ。BYGのライブでは、毎回予想を超えた何かを感じることができる。ここは何かが生まれる磁場に満ちた場所。その空気に自分の身体を溶け込ませるべく、まだ日の高い時間からお店に行って気の会う仲間達とお酒を飲み、言葉を交わしながらそのままの流れでライブに移行する…。BYGではそんな風にまったりと時を過ごすのがいいのだ。時の止まったような空間に身を置くと、日常のしがらみから解放されて本当に自由な気持ちになれる。
渋谷BYG。このお店には確かに音楽の神様が住んでいると思う。

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2011年1月27日 (木)

人生最長距離、30キロ走破。

週初めから決めていた。今日は平日だけど休みが取れる。今こそ自分にとっての未知の領域、30キロを走っておこうと…。
30キロ走はフルマラソンを目指すランナーにとって、練習可能な最長距離と言われる。まあ練習で40キロを走ってしまう某ミュージシャンもいるけど(苦笑)、普通はあんなことはしない。40キロを超える距離を走ってしまうと、得られるものより身体に受けるダメージの方が大きくなってしまい、場合によっては本番までに回復しない可能性すらあるのだ。
逆の言い方をすれば、30キロを走れなければフルマラソン42.195キロを完走するのはかなり難しいし、30キロを走った後の身体がどんな状態になっているかで、今の自分の力がある程度わかるのではないかと思った。
僕は5月の中旬にフルマラソンを一本走ろうと決めた。今は1月。もし、ここで壊れても5月までには回復できるだろうという計算もあった。

初の30キロ走はかなりのイベント感があった。この日のために、僕はこの数日をいつもより睡眠を多くとり、2日前からは練習を完全に休んでご飯を少し多めに食べるようにした。本当はお酒も控えた方が良いんだろうけど、これは我慢できなかったなあ(苦笑)。
場所は長い距離を走る時の僕の定番、皇居だ。この日の皇居は快晴、ほとんど無風、最高気温は10度の予想。走るには絶好のコンディションだ。これはもうやるしかない。神保町のランステに荷物を預け、9時半ごろから黙々と走り始めた。
息が乱れないペース、ジョグペースよりやや遅めをひたすらキープ。途中、九段高校の高校生たちやエリートランナー達にばんばん抜かれるが、気にせず自分のペースを守り続ける。1周目のラップは29分23秒。皇居は1周5キロだから、だいたい1キロあたり5分50秒ぐらいのペースだ。

この日は30キロを走り切る目標と同時に、そこで起きる体調の変化にも注意していた。15キロまでは全く問題無し。20キロを過ぎたあたりから腰の横の筋肉が痛み始めるが、これはハーフでも経験していたから予想の範囲内だ。以前はこのぐらいの距離を走ると親指の付け根が痛んだのだが、爪先で地面を蹴り上げるようなフォームを止め、足底前面全体で地面を離すイメージで走るようにしてからは、あまり痛まなくなった。

皇居5周目。ここまでの距離はこれまでも2度経験があるが、20キロを超えるとかなりの疲労感に襲われる。脚は重く、腰にもちくちく痛みが走る。ランニングは腰高のフォームで走るのが膝に負担が少ないのだが、このぐらいの距離を踏むとどうしても疲れて腰が落ちてしまう。腹筋・背筋を意識し、必死で上体を持ち上げるが、そうすると今度は腰に負担が…。クソっ!オレはこんなに筋力がないのか…。

ラスト1周。残り5周でまた別のアクシデントが発生した。右足首に激痛が走ったのだ。これまでにも長い距離を走った時、ちょっと違和感を覚えたことがあったが、走ってる最中にこれほどの痛みを感じたのは初めての経験だ。なんとか騙し騙し30キロを走り終えたが、これは非常に不安な要素となってしまった。本番ではこれにプラス12.195キロを走らなければならないのだ。そこまで右足が持つのか…。

走り終えてシャワールームの鏡に映った自分の顔を見て呆然…。目はくぼみ、肌には流れた汗の跡が涙のようにこびり付いている。眉毛は汗が乾いて塩となってこびり付いていた。まるで行き倒れの野武士のような風貌(苦笑)。やっぱり30キロを走るってのは相当にハードなことなのだと今更ながらに実感する。
物の本によれば、人間が一度に走り続けられる距離の限界は30キロと言われているそうな。ってことは、フルマラソンを走るランナーは、残りの12.195キロを人間の臨界点を超えられる技術なりド根性なりで走っていることになる。
僕も、今日ぐらいのペースだったら30キロを走っても心肺は問題ないし、ファイティング・スピリットも維持できる。気になるのはやはり足首の痛みだ。ド根性を維持しても、物理的に身体が壊れて動けなくなってしまったらそこで終わり。30キロを走り切った達成感と同じくらい、大きな不安要素も生まれてしまった。シャワーを浴びてストレッチをしたらそれほどの違和感は感じなくなったが、明日は走るのを休んでちょっと様子を見ようと思う。
いったい何故こんなところが痛むのだろう…。フォームのバランスが悪いのだろうか?左足は何ともないだけにとても不安だ。

【皇居6周(1周5キロ)】
・1周目( 5キロ)  29分23秒
・2周目(10キロ) 29分32秒
・3周目(15キロ) 30分06秒
・4周目(20キロ) 29分04秒
・5周目(25キロ) 28分23秒
・6周目(30キロ) 28分43秒
  計   2時間55分14秒

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2011年1月20日 (木)

ソウル・フラワー・アコースティック・パルチザン ライブ / 2011年1月20日(木)東京・吉祥寺 弁天湯

ソウル・フラワー・アコースティック・パルチザン(中川敬・リクオ・高木克)
ソウル・フラワー・ユニオン ニューアルバム『キャンプ・パンゲア』発売記念地方巡業 ~アコースティック編~ in 風呂ロック
開場18:00 開演19:00
料金;前売3,500円/当日4,000円 (税込・ドリンク別・整理番号付)
*キッズチケット 前売1,700円/当日2,000円 (税込・ドリンク別)

いやあ~面白いライブだった。風呂ロック!これまでいろんなライブに行ったけど、さすがに風呂場でライブ観たのは初めて(笑)。この「風呂ロック」というイベントのことは前から噂で聞いていて、機会があれば是非行ってみたいとは思っていた。それがソウル・フラワー・アコースティック・パルチザンのツアー千秋楽という願ってもないシチュエーションで行なわれるんだから、これは楽しみだった。大衆浴場とソウル ・フラワー、なんとなく合いそうではないかっ!(笑)。

会場となった弁天湯は、藤村女子高の裏手にあるごくごく普通の銭湯だった。思い出したんだけど、この辺って昔、ぐゎらん堂や吉祥寺ウニタがあったあたりだ。一本外れた通りにはブラック系の珍盤を置いていた芽瑠璃堂もあったし、このエリアは古くからの中央線音楽ファンにはなかなか思い出深いところ

なにしろ、会場が銭湯なので僕らは靴を脱いで入場することになる。すると、右手に男湯、左手に女湯の暖簾が目に飛び込んできた。今日のライブはどっち側から見ても良いってことらしい。オレ?そりゃあ、当然女湯のほうでしょう!こんな機会でもなければ、女湯の暖簾をくぐるなんてこと、絶対にあり得ないからね(笑)。
なんかわくわくしながら、板の間の脱衣場を通っていざお風呂場へ…。ガラス戸を開けて中に入ると、正面には銭湯の定番・富士山の壁絵がバーンと目に飛び込む。かまぼこ型の天井、蛇口の付いた洗い場。お湯の入ったお風呂こそ無いけど、これはもう何処から見ても銭湯だ(笑)。観客は洗い場に立ち、風呂の上に作られた特設ステージを見上げる格好でライブを観るようになっていた。行く前は“どういう形でライブ観るんだろう?ひょっとして全員裸で風呂に漬かりながら観たりして…”と、半ば本気で思ってたんで、ほっとしたような残念なような…(苦笑)。洗い場の蛇口をひねるとちゃんとお湯も出てくる。なので、僕らは荷物を置く時、蛇口に触らないよう気をつけなければならない。うーん、こんなことに神経を使うライブってのも珍しい(笑)。

ライブは開演時間きっかりに始まった。メンバーは洗い場の人垣を掻き分けるようにしてステージに登場してくる(笑)。
この日の会場は銭湯だから防音なんて無いに等しい。窓はガラス戸一枚だし、換気のためか通気口もたくさんある。アコースティック主体のサウンドではあっても、これでは音は外へ丸漏れだろう。たぶん、ご近所への配慮からか、この日は9時までにはライブを終わらせることになっていたんだと思う。普段はMCの多いアコパルだけど、この日は極力MCを自重していた。

セットリストは、ソウルフラワーの定番に昨年末にリリースされたばかりの“キャンプ・バンゲア”からの曲を加え、リクオの代表曲もそこに織り交ぜていくという構成。アコパルで聞くSFUの曲は、なんか素朴な香りがしてイイ。それに、やっぱ銭湯というシチュエーションは、アコパルにぴったりだったと思う。中川の大きな声が銭湯の壁に反響し、自然なエコーとなって耳に届く。楽器の音はぐわんぐわん響いて最初は聴き辛いと思ったんだけど、だんだん耳が慣れてきてこれでいいんだと思うようになってきた。
銭湯ってのは、もともといろんな人が集まる町の社交場だったわけでしょ?男も女も、老いも若きも裸で付き合う場。そこで歌われる曲ってのは真の大衆歌謡だったはず。こういうシチュエーションでSFUの楽曲を聴くと、彼らの楽曲にも古きよき歌謡曲を髣髴とさせるものがあることに気付かされた。ソウルフラワーの曲には、わざわざ電気楽器で増幅しなくても、鼻歌で口ずさめる親しみやすさが元々あったってことなのだ。

僕が印象に残ったのは、「crazy love」とか「そら」、それに「寝顔を見せて」とか。こういうさらりとした優しさの香る歌は、アコパルのような編成だと更に引き立つ。なんだか、今回のアコパルは去年よりもしっとり聴かせる曲が多かったような気がした。
リクオの方では、高木克のペダルスティールが入った「胸が痛いよ」が胸に沁みた。「機関車」はリクオの声が朗々と響いてとても気持ち良さそうだったなあ。
びっくりしたのは、ニューエスト・モデルの「もっともそうな2人の沸点」だ。これは歌詞に風呂場がモチーフの部分がある。中川は24歳の時にこれを作って、20年経って初めて風呂でやれたって喜んでいたけど、もしかしてこの日限定の曲だったんだろうか?ならば嬉しいんだけど。

後半に入るとアップテンポな曲も多くなった。風呂場のちょっと湿った空気の中で演奏された「死ぬまで生きろ!」は、リクオのキーボードがセカンドライン風のビートを刻んでカッコよかったし、「アイノウタ」は、コーラスをみんなが大合唱して最高にいいムード。

「満月の夕」もやったし、アンコールは時間を惜しんでステージを降りないまま「ラヴィエベル」に突入。時間は短かったけど、会場が一体になった忘れ難い一夜になった。僕はもちろん、お客さん皆がすごく楽しそうな顔をしいてたなあ。うん、やっぱりソウルフラワーのライブはこうでなきゃ!

それにしても銭湯に来たのって何年ぶりだろう…。僕は学生時代、寮に入っていた時期があるんだけど、その寮は2日に一回ぐらいしか風呂を沸かさなかったので、風呂のない夜はよく友達と銭湯に通ったものだ。久しぶりに訪れた風呂屋で、あたりに漂う石鹸の匂いに包まれ、板の間の脱衣場やら、貴重品入れのロッカーやら、入浴後用に売ってる牛乳(なぜか風呂上りは飲みたくなるんだよね、牛乳…)やらを見ていると、気ままな一人暮らしをしていた時代のことが思い出され、なんだか気持ちがふわっと和んでしまった。
この日は仕事帰りのライブだったんで、僕はスーツにコートっていう格好だったんだけど、それでタイルにどっかり腰をおろすと、もうライブっていうより花見にでも来たような気分になっちゃったよ(苦笑)。なんか、熱燗でも呑みたい気分だったなあ(笑)。
聞くところによると、風呂ロック、近々終わってしまうとのこと。もったいない!こんないいイベントなのに!
ライブだけでなく、銭湯という場の心地良さも再認識した。今度、子供を連れて近所の銭湯にでも行こう。でも、久々に入浴料金をチェックしてぶったまげた。大人一人450円!ちょっとそれって高過ぎないか?これで風呂上りにラーメンなんか食ったら1000円超えるぞ!

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2011年1月13日 (木)

正月をとうに過ぎて

ブログをやってて、毎年おっくうでおっくうで仕方ないのが新年最初の書き込みだ。今年も何を書いていいかわからず、けっきょく面倒くさくなって10日に初ライブに行くまで放置プレイ(苦笑)。
他のブログを見てると、お正月に新年の挨拶だの今年一年の目標だのを書いたりする人ってけっこう多いよね。それってオレはどうも苦手。だって、顔も知らない不特定多数に向かって“明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします”なんておかしいじゃん。もしかしたら、ブログを見てくださってる人の中にはちっともおめでたくなんかない状況の人や、喪中の人なんかもいるかもしれないわけでしょ?無責任だよなあ(苦笑)。だいたい、ブログなんて好きな時に勝手に読んで、飽きたらさっさと他のサイトに移っていける気安さがいいんだから、よろしくもなにもあったもんじゃないだろう。
オレは若者がケータイでよく使う“あけおめ。ことよろ。”っての、けっこう好き(笑)。正月の挨拶なんてこれぐらいでいいんじゃないだろうか。どうせ決まり文句なんだから…(笑)。

それから、オレはこの時期に一年の誓いを立てたりするのも大嫌い。まあ、子供の頃には学校から言われてそんなことをやりはしましたが、今思うと正月に立てた目標ってうまくいったためしがない(苦笑)。それは、年末年始ってのは普段とはちょっと違う時間が流れてるから、そんな時に先の目標なんか考えたってピントがボケまくったものにしかならないからだ。
大人になるとますますそう。年末の怒涛のような仕事を潜り抜けて突然ぽっかり休みの日々が続くもんだから、日常と全然違う過ごし方になっちゃう。普段歌謡曲なんか全然聴かないくせに、紅白歌合戦なんか見て、どうせ前の年に撮りだめしたに違いないお笑い特番なんか見て大笑い。プラス大量の飲食・大量のアルコール注入。もう全身が粕漬け状態だ(苦笑)。そんな時に目標なんか立てたってダメに決まってるじゃん。新しい年に新年の誓いを、っていう気持ちはわからないでもないけど、ほんとに実現可能な目標を立てるのは、年末年始じゃなくて普通に時間が流れてる時期のほうがいいんじゃないかなあ、むしろ。

いろいろグダグダ言ってきましたが、要するに年末年始のもったりした空気が嫌いなんです、オレ。今週ぐらいから、ようやく世間も正月臭さが抜けて普段の日々が戻ってきた。内心ほっとしている。さあ、今こそ冷静な頭で今年の目標を(笑)。
去年、ランニングの楽しさに目覚めたことは僕にとってすごく大きな転機になった。“できればいいなあ~”ぐらいに思っていたハーフマラソンへの挑戦も予想を上回るタイムで達成できたし、身体も精神もいろんなところが置き換わったような気がする。RUNはいろんな贈り物を僕に与えてくれたのだ。
今年はなんとしてもフルマラソンを完走する。それも4時間30分以内でだ。今年は元旦から走り始めた。20キロ走も既にやったし、今朝で既に1月の走行距離は100キロを突破。やっぱ馬鹿だわ、オレ(笑)。

ランニングと並んでライブを観るのももちろん大好き。今年もたくさんライブの場に足を運びたい。
ただ、ライブを観るってのはどちらかというと受動的な楽しみなんだと最近は思うようになってきた。あんまりこれに心血注いでると、普段の生活とライブの時間とを天秤にかけるような感じになってくるんだよね。週末のライブのために終わりなき日常を生きているみたいな…。そういうのは嫌。ライブを日常からの逃避の場とはしたくないし、そんな生き方は全然美しくないと思う。だから、僕の場合、そんなことからも日常にランニングというトリップを取り入れたことは、すごくいいバランスになったと思う。
たぶん、今年はライブに行く回数は去年より減るだろう。だいたい、今までだって多過ぎたのだ。あんまり近い感覚で濃密なライブに行っていると、どうしたって一回一回の印象が薄くなってくる。それでいいのかな?って思うんだよなあ、最近は。地方の人なんか、僕よりずっとライブを観る機会が少ないはずだけど、一回のライブにかける情熱がとても大きいことを感じる。もしかしたら今の僕以上に…。自分もそういう情熱を持ち続けたい。
今年は一回一回を大事にしてライブを観たいと思う。そのためには、行くライブを吟味して、余った時間を走ったり、家族のために使ったりすることも必要なんじゃないかな。
普段の生活を美しくすることで、ライブという非日常的な空間と対峙する…。表現者と受け手の関係は、本来そうあるべきだと僕は思うのだ。

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2011年1月10日 (月)

山口洋 / 細海魚 TOUR2011 "SPEECHLESS"」Vol.1 / 1月10日 (月/祝) 千葉 LIVE HOUSE ANGA

今年のライブ初めは山口洋+細海魚。今日はこの名義でのアルバムリリースに伴うツアーの初日だ。
アルバム「SPEECHLESS」は、昨年行われたこの二人でのライブ音源を原材料に、後から新たな音を加工を加える工程を経て製作されたもの。スタジオ録音でもなければライブ作品でもないという不思議な作品だ。そして、そのベースとなった音源は、ここANGAで昨年行なわれたライブから録られたものなのである。
だから、ANGAでツアーの初日を迎えるというのは凱旋公演みたいな意味合いがあると思うし、僕自身、音源が収録された昨年のライブの現場にいたので、そこからアルバム製作という一連の工程を踏み、再びライブの場に戻ってきた二人がどんな音を出すのかすごく興味があった。いったいその独創的な音は変わっているのか変わってないのか、それを確かめるためにも、このツアー初日は絶対外せないと思っていたのだ。

まだツアー中なのでライブの詳細を書くことは控える。だけどこれだけは言わせてほしい。この音楽は何と言えばいい?無国籍。ジャンルレス。ノンカテゴライズ。もはや2人の奏でる音楽は、ロックンロールとか環境音楽とかの範疇を超えた、誰もやっていないオリジナルなものになってしまっている。強いて名前を付けるなら、ロックンロール・アダルトに向けてのアンビエント音楽ってとこか…。加えて、この日はステージ後方のスクリーンに映像の投射もあり、聴覚・視覚ともにちくちくと刺激されるという、これまであまり経験したことのないライブ体験になった。

変わったかといわれれば、ある程度僕の予想の範囲内と言うか、思ったよりは変わってなかった。ただ、アプローチの方法は変わらなかったのかもしれないが、出てきた音の感触は大きく変わったと思う。あくまでも個人的な感想だが、僕は去年よりも音が数段ワイルドに、よりフリーキーになったと感じた。
そして、付随してステージ上での山口洋の振る舞いがとても大胆に見えたのだ。ツアー初日ともなれば、どんなベテランプレイヤーだって緊張すると思うし、実際ヒロシだって緊張していたはずだ。それが原因かどうかはわからないけど、ヒロシはライブ中何度かエフェクターを踏み間違えるか何かしてでかいミストーンを発した。でも、それすらヒロシは全く気にしていないようだったし、僕の耳にもそれはミストーンには聞こえなかった。このライブ、空間の自由度が高く、不協和音ですらそこに置き場があるような感じなのである。
そして、一曲一曲がとにかく長い。その長さの大半はインストロメンタルによるものだ。ヒロシ自身“いつ歌いだすんだ、オレ…”と自分で自分に突っ込む場面もあったぐらい(笑)。

アンコール2回を含め、2時間強のライブ。なんか、いい意味で疲れたなあ…。決して長いライブではないけど、僕にはこれぐらいの尺がちょうど良かった。だって、音も映像も場の雰囲気も、五感が刺激されるところがたくさんあり、普段の倍ぐらい神経を使うのだ。いや、真面目にかなり疲れた(苦笑)。なんと言うのか、肉体は疲れてないが、頭の芯が痺れたような変な感じだ。
でも、山口洋は全然疲れていないように見えたんだよなあ…。むしろ、精神と別のところで勝手に身体が動くのに自分で自分に戸惑っているような感じ。本人がMCで言っていたのだが、少し前に気持ちが弱っている時期があって、むちゃくちゃに身体を鍛える方向に走った結果、今が生涯で一番身体がキレている状態になったのだという。その結果、今は身体が精神で制御できなくなっており、予想もしなかったような反応を起こすんだとか…。
うーむ、僕はまだその域に達していないのだろうなあ…。いつものように、身体でビートを感じたり、頭でメロを追っかけたりするような音楽の受け止め方じゃなくて、何か別のフィルターを見つけないとこのライブの芯を掴めないのかもしれないなあ…。まずはこの日購入したアルバムをじっくり聴いて自分の中の蓋を開こうと思う。

このツアーはステージを重ねるにつれ、どんどん変わっていくような予感がする。今日はいい意味で初日っぽいレア感もあり、見所の多いライブだった。こういう言い方は変かもしれないが、僕はとても“面白かった”な。来月の渋谷でのライブあたりでこのサウンドがどう変化しているのか、すごく楽しみだ。

ライブ後にはサイン会もあり、僕も買ったばかりの新譜にサインを入れてもらった。山口洋はバイオグラフに加え、その時の自分の年齢を書き入れるんじょだが、今日は“(47)”という数字が。歳相応なんて言葉があるけど、本来、肉体年齢と精神年齢なんて人それぞれ。これは、あくまでも山口洋という男がたまたま今47歳だっただけの話なんだろうな。

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しっかし千葉は寒かったなあ…。ホームで東京に帰る電車を待ってる時なんか、寒くて凍え死ぬかと思ったぜ(苦笑)。
実を言うと、自分は今日の昼間今年初めての20キロ走をやった。ライブの時間頃はちょっと血糖値が下がっていたのかもしれない。こういう肉体のコンディションも、ライブに接する上では微妙な影響があるんだよね。
精神はイケイケでも肉体はまだまだ付いていってない感じ。うーん、今日はヒロシに負けてるな、こりゃ。冬はよくよく考えてトレーニングしないと、と思ったY.HAGA(45)(笑)。

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