« キースの自伝、読んでます。 | トップページ | 仲井戸"CHABO"麗市リスペクトアルバム「OK!!!C'MON CHABO!!!」発売記念トークイベント / 2011年5月21日(土)タワーレコード渋谷店B1「STAGE ONE」 »

2011年5月20日 (金)

吉田健 仲井戸麗市 村上秀一 Hello! my old friends act.1 / 2011年5月20日(金) Mt.RAINIER HALL SHIBUYA PLEASURE PLEASURE

この組み合わせを最初に聴いたとき、僕が最初に思い浮かべたのは“LOSERの再現”ってことだ。たぶん、僕以外にもそう思った人は多かっただろう。ただ、泉谷がいるわけじゃないし、メニューはそれぞれが曲を持ち寄ることになるんだろう。メインボーカルはCHABOだろうから、きっとCHABOの持ち歌をLOSERっぽいキレキレのアレンジで演るんだろうなあ…。僕はこの日のライブをそんな風に予想していた。

大外れ!(笑)
約2時間で演奏された20曲ほどのナンバーは、ほとんどが驚きの書き下ろしだった。しかも、演奏はキレキレ・アレンジというよりも、もっとレイドバックした落ち着いたロックサウンド。リラックスした中にも心地よい緊張感が漂う、ベテランならではのいぶし銀のバンドサウンドであった。
吉田健によれば、3人で一緒に演る話が出たのが去年の冬。それから3人は月に一度集まって音を出し合ってきたという。しかも、配られたフライヤーからの情報だと、現時点で8月に東京・大阪で次のライブも決まっているという。要するに、これは一夜限りの邂逅ではないのだ。なんと、トリオ編成の新バンドとしてのお披露目だった!僕らは、CHABOの新バンド誕生の瞬間に立ち会うという滅多にない体験をしてしまったのだ!
当たり前だけど、こんなのが見られるとは夢にも思ってなかっただけに、オレは序盤から俄然スイッチが入ってしまった。約2時間の間、CHABOの持ち歌で演奏されたのは「キューバの唄」のみ。「ガルシアの風」も「BLUE MOON」も「雨上がりの夜空に」もなしだ。いやあ~マジな話、全く先の読めないCHABOのライブなんて何年ぶりだろう…。すごく面白かった!なんか、最初期に麗蘭を観た時のことを思い出してしまった。

この日は、オープニングの「ディジー・ミス・リジー」みたいなフックが印象的だったナンバーに代表されるように、インストも多かった。CHABOは気持ちよさそうにテレキャスターを弾いていたのが印象的。そう、CHABOのエレクトリックって言えば、RCの時はGRECOのシグネチャーモデル、少し前までは黒のストラトっていうイメージがあったんだけど、最近はテレキャスターがすごく似合うようになってきたと思う。ハリのあるフェンダーサウンドがホールいっぱいに響き渡るのがすごく気持ちよかった。
ポンタは相変わらず手数の多いドラミング。吉田健のベースは相変わらずタイトで曲を盛り立てる。とにかく、見てて全く危なげながないのだ。むしろ、このメンツだとCHABOのギターがラフに聞こえてくるぐらいなんだけど、それはそれでこの3人だとちょうどいいバランスになっているんだからゴキゲンだ。
何と言っても3人が3人ともすごく楽しそうだった。気心知れた3人が、心から音楽を楽しみ、余裕しゃくしゃくでやってる感じ。こんなのを前にしたら、音楽好きにはたまらない。すごく安心して音楽に没頭できるライブだった。
ほんとにこのユニットはイイ!“3G”って名前にしたらしいが、ロックバンドの最小単位といわれるトリオ編成なのがまずイイじゃない。音は必要最低限でかつ充実している。音数が少ないからそれぞれのプレイがはっきり聞き取れるし、本当に大人の楽しめるロックユニットだと思った。

ライブで演奏されたオリジナル曲は、カントリーロックっぽいテイストがあったり、ベンチャーズ風の味付けがあったりもしたが、この日唯一演奏されたカバーがグレイトフル・デッドだったように、僕はベースとして70年代アメリカンロックを強く感じた。僕らは、CHABOだとブルースやビートルズ、吉田健だとブリティッシュロックやファンク、ポンタだとフュージョン畑みたいなプレイの色分けをしてしまいがちだ。だけど、やっぱりこの年代の人たちが帰ってくる場として、アメリカンロックってのは外せないんだろうなあ。あれは時代の音なんだろう。
実は、この辺のジャンルは僕ら世代にとっては、割と通過してない部分も多い。僕自身も、折に触れて改めて追体験しているような感じなんだけど、3人の演奏を聴いていて、この時代の風を少しだけ吸い込んだような気がした。

意外なことに(って入ったら失礼か…(苦笑))、この3人の連絡手段はケータイメールだそうな。夜中にこの人たちがちょこちょこメールを打ってるのを想像すると、そのあまりにも似つかわしくない姿になんだか笑ってしまうが、それでフットワーク軽く曲が作れるんだったら素晴らしいと思う。
この日披露された曲の中で僕が一番強く印象に残ったのも、そんな風にして作られた曲だった。吉田健がCHABOのメールにあった“ある文章”にとても強い印象を受け、それをCHABOに伝えて作られたというポエトリーリーディング調の曲。これは、明らかに3.11後のCHABOの心境が織り込まれていると思う。何かが変わってしまった時代に対する違和感と、それでも希望を信じたい気持ちが交差する複雑な心模様。これは、今後もっと育っていきそうな、なんか名曲になりそうな予感がする。

とにかく、僕はこの3G、かなりのインパクトを受けた。
8月のライブはもちろん行くつもりだけど、僕はぜひこのユニットでアルバムを作ってほしい。だって、この日だってピカピカの新しい曲がこんなにたくさん演奏されたのだ。こんな日本の音楽の宝みたいな人たちの楽曲を、この場だけで終わりにしちゃってはもったいなさ過ぎるっての!

|

« キースの自伝、読んでます。 | トップページ | 仲井戸"CHABO"麗市リスペクトアルバム「OK!!!C'MON CHABO!!!」発売記念トークイベント / 2011年5月21日(土)タワーレコード渋谷店B1「STAGE ONE」 »

仲井戸“CHABO”麗市」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/111538/51731023

この記事へのトラックバック一覧です: 吉田健 仲井戸麗市 村上秀一 Hello! my old friends act.1 / 2011年5月20日(金) Mt.RAINIER HALL SHIBUYA PLEASURE PLEASURE:

« キースの自伝、読んでます。 | トップページ | 仲井戸"CHABO"麗市リスペクトアルバム「OK!!!C'MON CHABO!!!」発売記念トークイベント / 2011年5月21日(土)タワーレコード渋谷店B1「STAGE ONE」 »