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2011年5月12日 (木)

違和感。

5月2日の武道館で、実はちょっと気になっていたことがあった。
もちろん、総じていいイベントだったと思うし、そのことはファンの間でも気にしていない人が多かったから、僕もあえて水をささずにそのことには触れずにおこうと思った。だけど、dokemonoさんはそのことをきちんとブログに書いていた。その勇気に感心したのと同時に、やっぱり僕も自分の気持ちに正直に、あの時感じた違和感はきちんと書いておこうと思ったのだ。

僕が違和感を感じたのは、あの日ステージとステージの隙間で流されたある映像のこと。竹中直人が例によって例のごとくハイテンションでこの日のために作られたグッズを紹介していたんだけど、そこでグッズの製作会議を模して演じられていた小芝居に、タッペイくんとモモちゃん、それに石井さんが登場していたのである。
もっと別なカタチで清志郎の家族がイベントに出てきたならば、僕もそれほど複雑な気持ちにはならなかったかもしれない。しかし変てこな小芝居で、しかもグッズの宣伝をするというのは、果たしてどうなんだろう…。

僕の言ってることが部外者の勝手な感想だってことはよくわかってる。当人達が納得して出てるんだったら、それでいいのかもしれない。
でも、ちょっと嫌な匂いがしたのだ、オレは。正直言って悲しくなった。タッペイくんにはこういった形で表に出て欲しくはなかった。

ファンの間では、クロマニヨンズのステージ終了後に清志郎の映像が流れたことについて、賛否両論あったみたいだけど、オレにいわせりゃそんなことこそどうでもいいこと。っていうか、趣旨を考えればあれは必要なことだったと思う。僕の中では全く違和感はなかった。
だけど、件の映像を含む、ステージの合間合間の“忌野清志郎ニュース”、あれは必要だったんだろうか?僕の言ってるのはそういうことだ。もし、あのイベントにあの部分がそっくりなかったら、イベント全体の印象ももっと違ったものになっていたのではないだろうか?

わかってるさ。僕の言ってることは、青臭いファンの感傷だ。
でも、僕は清志郎をこれ以上変なアイコンにして欲しくないと思う。まして、そこにタッペイくんが関わっているのを見るのはなんだか悲しい気分になってしまう。
少なくとも、それはRCサクセションの楽曲を歌い継いでいくということとは、何か違うのではないだろうか…。

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忌野清志郎」カテゴリの記事

コメント

何か、近々飲んでください、よろしければ。
本当にいつも、考え方が似てる。それでいて違う。最高

初めてコメントいたします。わたしは武道館には行きませんでした。このブログのレビューを読んで、行けたんだから行けばよかったな、と思っていたところでした。チャボさんが見たかったし、自分がどう思うかは行って確かめる以外ないからです。

今回の話を読んで、そんなことがあったんだ、と思うと同時に、そういうばかばかしい、むしろ寒いことを喜ぶ清志郎もいたんだろうなと思いました。HISや2・3'sの時も嬉しそうに小芝居をやっていたし、生卵やどんちゃん画報なんかでは、どのファンが見たいんだ?というようなどぎつい家族ネタは今始まったことではない気がします。

もちろんわたしは見ていないし、追悼の気持ちもある中、そんなものは見たくないというのは当然だと思います。でも、たぶん、単純に、そういうことが大好きな清志郎のためだったんじゃ?と、捨てきれずに思います。どうしようもなくそのまんまの清志郎の一面、と考えると、すごく納得できるのです。

いつも楽しく読ませてもらっています。ありがとうございます。

◆Dokemonoさん
>何か、近々飲んでください、よろしければ。

ネットだけのお付き合いでもう10年以上経ちますもんね。きっと何処かでニアミスしてるし、そろそろ機は熟してますな(笑)。是非、飲みましょう!よかったらメールください。

◆FJTさん
いつも読んでいただいててありがとうございます。

>たぶん、単純に、そういうことが大好きな清志郎のためだったんじゃ?と、捨てきれずに思います。

んー、そうかもしれない。そういうのが大好きな清志郎を好きな人だってきっといるだろうし…。
ただ、清志郎本人がそういうことをするのと、周りの人が清志郎のセンスっぽくそういうことをやるのとでは、僕の中では何かが微妙に…いやいや“かなり”違うのですよ。違和感ってのはそういうことです。
やっぱり納得できないな、オレは…。

こんにちは。僕も初めて書きます。

Y HAGAさんは、
以前から清志郎死後のイベントなやリリースなどには、
どちらかというと否定的なようですね。
BABY NO.1の時も結果的にはほめていましたが、
どこか釈然としていない印象を受けました。

>ただ、清志郎本人がそういうことをするのと、周りの人が清志郎
>のセンスっぽくそういうことをやるのとでは、僕の中では何かが
>微妙に…いやいや“かなり”違うのですよ。違和感ってのはそう
>いうことです。

ファンのなかには同じような意見を持っているかたもいらっしゃるようです。個人の感情なので、違和感を感じるのもまったく自由だと思います。
しかし、これはあくまで僕の意見ですが、
Y HAGAさんのおっしゃってることは、あるレベルでは確実にナンセンスだと思います。
何しろもう清志郎はいないのですから。

HAGAさんには清志郎ならこうするだろう、ああするだろう、というファンならではの清志郎像があるのだと思いますが、それは僕のとは違うし、解答などひとつもないと思います。

ただ、清志郎は自分の音楽をもっと世間に広めたがっていたと僕は信じています。
また、僕は清志郎の良さをこれからの世代に伝えていくためのイベントや過去音源のリリースなどが必要だと感じています。
どんとの死後、清志郎のライブ会場の前に、ボガンボスファンの方々が集まり、当時絶版だったCD再発売の署名運動をしていたのを思い出します。
歌に力さえあれば、今後のプロモーションなど必要ない
なんて僕には思えません。
それは清志郎が生前、テレビ出演やラジオ出演、雑誌記事への登場などの数からも感じ取れます。
自分の音楽を売っていく。
これは清志郎が終生一貫して行っていたことです。

また、運営していくにはグッズ販売も必要だと思います。
それを買うことも僕は楽しんでいます。
もちろん、グッズとしての中身にもよりますが。
ちなみに、今回僕はパンフレットを買いました。
チャボも自身のステージで、Tシャツなどを宣伝しています。
チャボは自分の音楽活動を誇りをこめて「仕事」と言っています。
それで食べているし、彼の音楽を愛するスタッフを養っているのだと思います。
もちろん、清志郎とチャボは、それぞれの考えを持っている人なので、ふたりがこの事柄について同じ意見かどうかはわかりません。
ただ、僕には清志郎がたっぺいくんや石井さんのこうした仕事を否定するとは到底思えないのです。
もっと、広めてほしいと考えているような気さえします。
もちろん、この僕の感情はHAGAさんの「違和感」同様、あくまで
自分の想像に過ぎないことは明白なのです。
これもナンセンスなのかもしれません。

確かに生前、清志郎は
「死後に勝手に出されたらいやだろうな-」
などと書いていた記憶がありますが、
本当に本心で言っていたのかはわからないし、
一貫していたところもありましたが、
清志郎は意外に自分の見解をあとで変えることも
あったように思います。

オノ・ヨーコさんはジョン・レノンの死後にリマスターやリミックス、アウトテイク集を出し、たびたび批判されています。
実際、そのなかには僕が賛成できるものもあれば、そうでないものも時々あり、これは確かに難しい問題です。

ただし、本人が死んだあと、本人の遺志を引き継ぎ、
広めていこうという人は、どれだけ考えて誠実な態度をとろうとしても、悲しいことに、HAGAさんのようなファンの心情に必ずと言ってよいほど批判されます。
意見を言ったり、行動したりするのにはいつも危険がともなうのです。
清志郎同様、批判覚悟でやっているご家族、スタッフには、
勇気すら感じます。

僕には、チャボが小林克也さんのラジオで言った、
あのとても大事な発言を
遺族の方々やスタッフさんが実践しているように思うことがむしろ多いです。
もちろん失敗もあるとは思いますが。
僕が「失敗」と感じている、これまでのプロジェクトが何なのかはここでは省きますが、これまでたったひとつだけです。

長文失礼しました。
けっこうきつい言い方もしてしまったように思います。
整理して書いたつもりですが、つい長くなってしまいました。
意図や気持ちが伝わっていることを祈ります。
HAGAさんの意図も、ある程度理解したつもりですが、
誤解があったらお詫びします。

それでは。

◆beatさん

はじめまして。率直なご意見をいただきありがとうございます。

まず、清志郎がいなくなってからのイベントやリリースについての今の自分のスタンスを述べますね。2年前と比べればだいぶ整理がついてきて、清志郎をこれからの世代に伝えていくためのイベント開催には概ね異論ありません。必要なことだと思ってます。過去音源のリリースに関しては、モノによってってとこでしょうか…。ジョン・レノンなんか、一部世に出すべきではなかったと思ってしまうような作品もありますよね。そういうのは微妙ですが、「BABY NO.1」に関しては、ブログに書いたことが包み隠さず本心です。心から素晴らしいアルバムだと思ってますし、今でもよく聴いてます。ライブ音源・映像なんかは大歓迎!もう、どんどん出してほしい(笑)。

じゃあ、僕が2日に感じた“違和感”がなんなのかっていうと、タッペイ君がああいう形で出てたってことなんですよ。あの映像、竹中さんだけが出てきて小芝居やったのならなんとも思わなかったと思います。
でも、タッペイ君たちが出てたのは、直感的に“あ、なんかこういうのすごく嫌だ…”って思ったんですよね。うまく説明できないんだけど。dokemonoさんがご自分のブログで言われていたように、タッペイ君には美空ひばりの息子みたいになって欲しくないんです、オレ。

僕はあの日、結局グッズは一つも買いませんでした。その代わりに普段グッズを買うぐらいの金額を震災復興の寄付に回しました。ひとりよがりかもしれないけど、LOVE&PEACEを歌ってた清志郎のイベントなんだから、そういうのもアリかなって思ってます。

私もチャボさんが出たイベント両日共行きました。
どちらもそれぞれ素晴らしかったし、とても意味のあるイベントだと思いました。
中でも同日に同じステージ上でチャボ、チャー、泉谷、エレカシの競演が見れて
まるで夢のようでした。
今回のイベント二本においてチャボさんの人間的な器の大きさを改めて感じまし
た。
清志郎の家族の件は正直なところ、私もほんのちょっぴり複雑な気持ちになりました。
生前時には絶対、ビジネスの場に姿を見せなかったせいもあるのでしょうね。
清志郎の意思でタッペイちゃんやモモちゃんがステージに上げられて歌っていたの
とはまた何か違う気がして...。
これからは清志郎の残した様々な物で商売をして生きて行く、これは仕方がないこと
なのかもしれません。

◆通りすがりさん
いや~まったく。イベント自体も素晴らしかったけど、今回のイベントで感じたのはCHABOのデカさですね。ミュージシャンから尊敬されるミュージシャンを、海外では“ミュージシャンズ・ミュージシャン”っていうそうですけど、今の日本においてCHABOはその称号が最も相応しい人なんじゃないでしょうか。

清志郎の家族の件、複雑な気持ちになりはしましたが、まあそれはそれでしょうがないのかも、とも思ってます。
これからも大勘違い企画がごまんとありますよ、きっと(苦笑)。でも、そんなもんでいちいち傷ついたらやってられませんもん(笑)。大事なことは、どんな企画に乗っけられても、清志郎の音楽の素晴らしさはいささかも揺るがず、僕の気持ちだってまるで動じないってことじゃないでしょうか。
前にも何処かで書きましたけど、これからは僕ら一人ひとりが自分なりの清志郎と生きていけばいいだけの話ですよね。適当に付き合って、適当に無視し、適当に楽しむ。いいもんには手放しで喜び、首を傾げちゃうのは思いっきり親指を下に…。そんなしたたかさを持っていようと思います。

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