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2011年11月27日 (日)

初フルマラソン、4時間6分46秒で完走

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去年の春から走り始めて1年半。ついにこの日がやってきた。
42.195キロ。正真正銘のフルマラソンを走るのだ。市民ランナー向けの大会では、5キロや10キロのレースでも“マラソン”と言ったりするけれど、本当の意味でのマラソンとは42.195キロの距離を走ること。もしかしたら、過去3回走ったことのあるハーフマラソンだって“マラソン”と言ってはおこがましいのかもしれない。やっぱり、フルマラソンを走り切ってこそ、人は自他共にランナーと呼ばれるようになるのだと思う。

しかし、ひと言で42.195キロと言っても、それはとてつもない長さだ。高尾山の頂上に登って、はるか彼方の新宿の高層ビル群を眺めたことがあるだろうか?42.195キロとはだいたいそのぐらいの距離。そんなとんでもなく長い道のりを、マラソンランナーは自分の身体一つで駆け抜けなければならないのだ。
はっきり言って、1年前まではそんなことは想像もできなかった。だが、去年ハーフマラソンを完走したあたりから、“なんとしても42.195キロを走り切りたい”という欲望が、むくむくと頭をもたげてきたのである。本当は今年の春にあるレースにエントリーしていたのだが、3.11東北大震災の影響で大会自体が中止になってしまい、予定がこの秋までずれこんでしまった。

僕が記念すべき初フルのレースとして選んだのは、茨城県で行なわれる「つくばマラソン」。今年で31回目を迎える伝統ある大会で、首都圏から近いこともあり、とても参加者が多い大きな大会だ。何よりも、コースが平坦で走り易いと聞いていたので、初めてのフルマラソンには最適だと考えた。

ちょっと大袈裟かもしれないが、僕はこの日を自分の人生の中でもとても重要なイベントだと考え、万全を尽くすために前日から現地に宿泊することにした(これは後から考えると必要なかったような気もするけど…(苦笑))。
前日は脚を温存するために、極力動かず、部屋でぼけっとテレビを見たり、音楽を聴いたりしてひたすらだらだらと過ごした。夜は緊張して眠れなくなるかと思いきや、ベッドに入ったら5分で爆睡。当日は5時半に目覚ましをかけておいたのに、30分寝過ごすという僕にしては珍しいくらいにリラックスした朝を迎えた。
おこがましいことを言うようだけど、これは自分に自信があったからだと思う。去年から僕なりに淡々とロードを走り続けてきた。平日に走る時は、朝4時半に起きて5時にはシューズに足を通した。月刊走行距離は平均200キロ。うだるような暑い夏も、底冷えのする寒い冬も、ただ黙々と走った。週末のポイント練習では3時間LSDや20キロ走もやった。レースペースでの30キロ走だって何度かやってきた。
自分は46歳の凡庸な男だ。だけど、今の自分にできることをでき得る限りやったではないか。もしマラソンの神様がいるとしたら、流した汗はきっと報われる…。そんな確信があった。

スタート地点はつくば大学構内。遠くに見える筑波の山並みは実に美しく、空は“さあ走ってください”といわんばかりに青く澄み切っていた。

9:30の時点で1万3000人を超えるランナーが一斉にスタートした。僕は、この日のレースを1キロあたり5分50秒で走るペースをひたすら最後までキープしようと考えていた。これだったら、後半の落ち込みを考えても4時間30分以内には余裕でゴールできる。2ヶ月前に皇居で1キロあたり5分40秒キープで30キロ走を行なった経験があったから、これは決して不可能なことではないと思っていた。
ところが、スタート直後はランナーが多過ぎて大混雑。僕はバカ正直に4時間30分以内でゴールを目指すエリアに並んでいたので、周りのペースが想定より明らかに遅い。最初の1キロに6分以上かかってしまった。だが、僕は焦らなかった。ここでジグザグに追い抜きをかけたりしたら疲れるだけだ。

案の定、5キロ過ぎくらいからランナーがバラけはじめ、無理なく自分のペースで足が運べるようになってきた。
つくばマラソンはでかい大会だけあって、一般の車道をランナーのために道路規制している。これは初めての体験だったが、実に気持ち良い!なにしろ、普段は車がばんばん通る道路を、僕らのためだけにわざわざ止めてくれ、その中を颯爽と駆け抜けていくんだから…。

周りの景色も目新しく、まったく疲れを感じない。あっという間に15キロ地点まで来てしまう。ここで走りながらジェル状のBCAAサプリメントを摂取。僕はこの日、サプリメントをいくつも持参していて、15キロ以降はこれを5キロごとに摂取しようと思っていたのである。
20キロを越えたあたりから、さすがにハムストリングの疲労を感じてきたけど、まだまだ全然いける。今から思えば、ハーフポイント超えの20キロから25キロあたりが少し苦しかったような気もするが、肩周りの筋肉を緩めたりしながらリラックスすることを意識していくと、また元気が戻ってきた。

30キロ手前では、4時間30分のペースランナーを抜き去った。ペースランナーってのは、この人たちに着いていけば必ず4時間30分が切れるっていう目安なんだけど、その周辺にはランナーが密集しているので、近くにいると走り難いことこの上ない。思い切ってペーサーを抜いちゃったら一気に視界が開け、気分的にずいぶん楽になった。

さあ、ここからは自分との闘いだ。なにしろ、僕にとって30キロ以上の距離は未体験ゾーン。しかも、経験者の話では30キロ過ぎから、がくっとペースが落ちるというではないか。案の定、立ち止まってストレッチを始めたりするランナーがあちこちで見受けられるようになってきた。
だが、意外にも僕自身は疲れはほとんど感じなかった。それどころか、なんだかすごく楽しいのだ。一刻も早くゴールしたいんだけど、このまま永遠にこの楽しい時間が終わって欲しくないような不思議な気持ちになった。沿道の見知らぬ人からの声援に笑顔で応える余裕まであった。特に、子どもたちの声援には力が湧いた。地元のやんちゃそうな男の子とハイタッチすると、自然と“ありがとう!”という言葉が口から出てくる。うーん、こういう温かい素朴な感動が味わえるのも、マラソン大会の魅力だなあ…。

40キロ以降は、もう楽しくて楽しくてしょうがなかった。つくば大学構内に帰ってくると、周りから大歓声を受ける。感激屋の僕はこれだけでもぐっときてしまった。
最後はグラウンドを一周してゴールに。手元の時計は走り始めて4時間ちょっと。これだったら、この後の残りを歩いたって目標を楽々クリアできるタイムだ。なんだか笑顔が止まらない。僕は興奮していた。両手を空に掲げて、何度も“やった!やった!”と叫びながらゴールに飛び込む。ネットタイムで4時間6分46秒。初めてのフルマラソンにしては出来過ぎなぐらいだ。

今回の勝因は、トレーニングやピーキングが上手くいったのもあると思うけど、レース直前とレース中に栄養補助食を摂取し続けたことが大きいような気がする。僕は15キロ以降、エネルギーチャージ系のジェルを5本ぐらい摂った。加えて、ある本で読んだ方法なんだけど、市販のパックされた切り餅を宿で温めてもらい、朝飯後からスタートの30分前まで食べ続けた。結局5つ食べたんだけど、これが効いたんじゃないかなあ…。
マラソンはものすごく大量のエネルギーを消費するスポーツなのだ。一説によると、4時間でフルマラソンを走った時の消費カロリーは約2400Kcalといい、これは40歳代男子の一日あたりのエネルギー所要量に匹敵するそうだ。なので、4時間以上かかるランナーは、レース中でも食料を摂るのが不可欠なのだ。
実を言うと、レース後にも思ったほどには疲れを感じなかったので、ちょっと栄養を摂りすぎたぐらいかなあと思ったりもしていた。だが、帰宅してから、マラソンの体力消費量に驚かされることになる。この日の夜、風呂に入った後でも全然身体が温まらない。背筋がぞくぞくして寒くて寒くて仕方がなかった。たぶん、マラソンで身体中の糖を使い果たしてしまい、燃やすものが何も残っていなかったんだろう。

これで目下最大の目標だったフルマラソン完走は果たした。だが、燃え尽きたような気持ちは全然ない。走る前までは、フルマラソンを走り切ったら、その反動でもう当分は走りたくなくなるのではないかと思っていたのだが、むしろ今は全然逆の気持ちだ。
46歳にして初フルを完走し、4時間ちょっとっていう記録は、自分でもなかなかだと思うのだが、もうちょっと頑張ればサブ4(4時間を切ってゴールすること)だって達成可能だったのではないかと思うと、ちょっと残念な気持ちさえ生まれてきている。
さすがに今は身体中あちこち痛いし、しばらくはリカバリーに務めたいと思うけど、これからはサブ4を目標に走り続けようと思う。
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コメント

ごッッッッ苦労さまです!!
スゴイっ!!!の一言に尽きます。

自分のレースをしっかりと振り返ることができ、
そのときの心情も語れるところにも敬意を表します。

きっと新たにそこから見えるものがあるはず!
と、察します。

投稿: 樹木 | 2011年11月28日 (月) 22時45分

お久しぶりです!
フルマラソン完走おめでとうございます!
サブ4は達成したも同然じゃないですか!
すごいですね!
僕は最近は1日おきに5km程度という超オキラクなペースでのんびりやってます!
でももう少し走ろうかな〜!

投稿: 美海工房ターツー | 2011年11月28日 (月) 22時46分

◆樹木さん
>自分のレースをしっかりと振り返ることができ、
そのときの心情も語れるところにも敬意を表します。

いやあ~そんな大層なモンじゃないんですけど…(苦笑)。でも、やっぱりフルマラソン完走体験はとても大きな充実感がありますね。やればやっただけ自分に結果が返ってくる。こんな体験って30過ぎるとなかなかできないと思います。

投稿: Y.HAGA | 2011年11月30日 (水) 10時26分

◆美海工房ターツーさん
>サブ4は達成したも同然じゃないですか!

いやいや。たった6分・されど6分なんですよ。これを詰めるのが大変なんです。でも、近いうちに絶対サブ4を達成して、いつかは某ミュージシャンの記録を抜きたいです。とりあえずウルフルケイスケには勝ったんで(…見栄っ張りだなあ ← 自分(苦笑))。

投稿: Y.HAGA | 2011年11月30日 (水) 10時29分

凄い!凄い!運動音痴のボクにはただただ感心するばかりです。
楽しんでフル完走して更に次の記録目指すなんて凄い(こればっか笑)

某ミュージシャンの走りは少しやり過ぎの様な気もしますが。
あそこまで行くと「求道・修行」って感じも(笑
HAGAさんは「楽しんで走って」くださいね。

ところで週末2回目の仙台ボランティアに行って来ました。
前回と同じ若林区。海岸沿いは相変わらず荒果てたままでした。
前回は瓦礫撤去で今回は農地の除草と作物の刈り取り。
お手伝いした農家さん大層喜んでくれて山ほど野菜を戴きました。
被災者の方にこんな良くして頂いて申し訳ないです(笑

で筋肉痛翌日は出なかったけど3日目に急に痛くなって。
直ぐ痛みが出ない、ってのは運動不足の証拠ですね(笑

投稿: ながわ | 2011年11月30日 (水) 22時00分

◆ながわさん
いやいや。僕も若い時からこんなに続いた運動はランニングだけです。まあ、続いてるのは“楽しい”からなんでしょうね。某ミュージシャンのようにはならないとお思います(笑)。
ボランティア、お疲れ様でした。東北はもうかなり寒くなってると思います。これからが大変なんでしょうね…。

投稿: Y.HAGA | 2011年12月 2日 (金) 16時10分

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