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2011年12月 4日 (日)

麗蘭2011 / 2011年12月4日(日)Billboard Live TOKYO 1stステージ

年末恒例の麗蘭ライブは、このところ京都磔磔の前に、Billboard Liveで東名阪ツアーを行うパターンが多くなってきた。
実は僕、Billboard Liveで麗蘭を観るのはこれが初めてだ。理由は単純、チケット代がバカ高いから(笑)。Billboard Liveはゴージャスな雰囲気で食事を楽しみながらゆったりとライブを観るのがコンセプトのようで、入場料金が高い割りには演奏時間が短い。入ったら入ったでメシやら酒やら湯水のように金を取られる(苦笑)。どうも純粋に音楽だけを目的にのこのこ出て行くような気になれないのだ。そもそそもこんなスノッブな所、オレのような人間が行ってもいいんだろうか…(苦笑)。
同じように、麗蘭に関しても、なんでわざわざこんなハイソな会場で演るのか理解に苦しむっていう思いがあった。麗蘭は酸欠になりそうなぐらいの狭いハコでくらくらしながら見るのがいいんじゃん。そんな先入観があったわけだ。

ところが、夏にここで3Gのライブを観て、Billboard Liveに対するイメージがコロッと変わっちゃったんだなあ(笑)。このハコの音響の良さには驚いた。鳴り過ぎず沈みすぎず、実に気持ちいいサウンドバランスで音楽が楽しめる。ステージも客席に近くて観やすいし、席もカジュアルシートなら、それほどバカ高いお金を支払うことにはならない。こりゃあイイやあ~と思ってしまったぜ。変わり身の早さは僕の身上(苦笑)。よし、こうなったら麗蘭も観に行っちゃおう!そう思って僕は今ここにいる(笑)。

1stステージは16:30というとんでもなく早い時間に開演。
オープニングは新曲だった。CHABOは年末のライブでは必ずと言っていいほど、その年に対する想いを織り込んだ新曲を演奏するが、今回は初っ端から新しいのをブチかましてきた。CHABOと蘭丸二人のギターリフを思い切り前面に出したストレートなロックナンバーだ。これが実にカッコ良かった!歌詞も“さよならだけが人生じゃないぜ というフレーズが何度も繰り返されるのがぐっとくる。個人的にも社会的にもいろいろなことがあったというCHABO自身の心境でもあるのだろうが、誰もがヘヴィだった2011年という年を振り返る歌になっていたのではないだろうか。年の瀬になって、こういうポジティブな曲が聴けたことは本当に良かった。

Billboardでのライブは、お尻の時間が決まってるから、ライブは正味1時間半ほどしかない。だからなのか、セットリストは最初からマスターピースのオンパレードだった。目新しい選曲はあまりなかったかもしれないが、これはこれでなかなか新鮮な体験で、僕は思いっきりのめりこんでしまった。
その理由として、麗蘭のライブをこれだけ音のいい会場で聴いたのは始めてかもしれないぐらい新鮮な体験だったことが挙げられる。とにかく音のバランスが良く、二人の弾くフレーズがはっきりと聴き分けられる。もちろん、磔磔だって磔磔でしか聴けない音があり、それはそれでとても好きなのだが、こと音の分離という点で言えば、間違いなくこれまで体験した麗蘭の中でもこの日がNo.1。いやあ~やっぱりCHABOと蘭丸の絡みはものすごいわ…。時にヘヴィに、時にグルーヴィーに、時にパーカッシブに、あうんの呼吸で音を紡いでゆく。その構造が手にとるようにわかるので、聴き慣れた曲でも僕はかなり興奮させられた。

1stからの「がらがらへび」が突然飛び出したのには驚いた。いやあ~Billboardでこんなヘヴィなブルースが聴けるなんて…。
ライブアルバム「宴」に収められたバージョンよりも、ややテンポが速くなっていた印象だが、これはリズム隊が若いJAH-RAHであることなども関係していたかもしれない。とにかく、バンドが一つの塊となって、ぐりぐりと音を捩じ込んでいくような感じ。こういうどす黒いヘヴィブルースがやれる日本のバンドは、なかなかいないと思う。

限られた演奏時間が凝縮された選曲に繋がったのか、この日麗蘭が演奏した曲は、ほとんどがロックっぽいナンバーかファンキーなナンバーだった。すごく濃い1時間半。うん、満足、満足。これだったら高いチケット代も気にならない。長けりゃイイってもんでもないんだなあ~ってつくづく思った。

麗蘭は今年で結成20年になったそうだ。なんか、10年目を迎えた時、磔磔で蘭丸が「10歳~!」って言ってたのがつい昨日のことのよう。2ndアルバムが出てからだって、もう7年も経ってるんだもんなあ…。そろそろ今の二人が作ったアルバムが聴きたい。来年あたりどうだろう?

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仲井戸“CHABO”麗市」カテゴリの記事

コメント

あの重苦しい“がらがらへび”良かった。

凝縮された時間だからこそ、気持ち的にも
集中できた気がします。

僕は好きですけどね。ここでの麗蘭。
麗蘭はあまり余分なMCはいらないと思ってますから…。

しかし、身体で感じるんだったら断然、磔磔ですけどね。

僕もこういう場所がいい…なんて思えてしまうのは、
“歳”でしょうか?(笑)。

◆樹木さん
>凝縮された時間だからこそ、気持ち的にも集中できた気がします。

僕もそう思います。あのセットリストは麗蘭の一番濃い部分を凝縮したような感じでしたね。息つく暇もなかった濃密なライブでした。
思ったんですけど、麗蘭は観る場所で全然印象が違いますね。磔磔で見る麗蘭は、和製ブルースバンド的な匂いをぷんぷん感じるんですけど、Billboardだと、ミーターズを彷彿とさせる百戦錬磨のファンクバンドみたいだと思いました。

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