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2012年3月27日 (火)

「スティーヴン・タイラー自伝」 / スティーヴン・タイラー(著)

Photo「スティーヴン・タイラー自伝」、ようやく読み終わりました。
いやあ~疲れた…。読み始めたときもちょっと書きましたけど、ものすごく読み辛いです、これ(苦笑)。はっきり言って、エアロスミスの熱心なファン以外には、あまりオススメできません。

スティーヴン・タイラーって、普段のインタビューでも何を言ってるのかわからないような人なんだけど、この本でもそんなスティーヴン・ワールドが全開だ。話はあちこち飛ぶわ、造語は飛び出すわ…。出てくる人名や喩え話も日本人にはよくわからん。これはもう、訳した人に拍手ですな。よくぞここまで日本語にできたもんだ(笑)。
子供時代の事なんかはかなり詳しく書かれてるんで、このまま時間を追って半生が語られるのかと思いきや、それはバンドがデビューするまでだった。その後はツアーの混乱ぶりや、バンド内での軋轢、グルーピーと奥さんとのゴタゴタなんかが時系列も無視して赤裸々に語られる。

そして、ページの大半を覆うドラッグの話…。なんか、読んでてオレは薬剤師のような気分になってしまいました(苦笑)。まあ、100%クリーンだとは思ってなかったけど、スティーヴンもさすがにもう若くないんだし、これでは心配になってくる。もしかしたらデビュー後の記述があちこち飛ぶのは、スティーヴン自身がぶっ飛んじゃってて、良く憶えてないってのもあるんじゃないだろうか?

それにしても、バンドの運営ってのはつくづく難しいんだなあ…。僕なんかは、エアロスミスっていろんな噂があったけど、90年代の大復活以降はとりあえず基本的には順風満帆な状態なんだと思っていた。ところが、内情はかなり綱渡りなのだ。メンバーは全然一枚岩ではないし、ここ最近のアルバムなんかかなりギリギリの状態で作っている。記憶に新しいスティーヴンの解雇騒動だって、どうせマスコミのでっちあげかと思ってたんだけど、どうもほんとの話だったみたいだ。うーん…。
噂では、現在ジョー・ペリーも自伝を執筆中なんだとか。同じ事件でも、それぞれにスティーヴン側の見方、ジョー側の見方ってのがあるわけで、その辺を蒸し返しちゃうとまた揉めないか心配なんだけど…。

長年のステージでの酷使で、脚がかなり悪いとスティーヴン自らが認めていることもショック。身体はボロボロだし、メンバーとはいつも揉めるし、取り巻きにも狸みたいな連中がたくさんいるし…。はっきり言って、これを読むとスティーヴンがあまり幸せそうに思えなくなってくるのが辛い。
それでも彼は、そんな自分を笑い飛ばし、リハビリに入ってつかの間のクリーン状態を取り戻し、悪友たちとスタジオに入ってツアーに出ることを繰り返してるんだよね。

「人生は短い。規則は守るな。許しは速やかに。キスはゆっくりと。愛はマジメに。笑いは我慢するな。最後に微笑むことができればそれでいい」

深い。深いよ、この言葉は…。ロックスターであり続けるってことは、命を削りながら生きていくこととイコールなのかもしれない。

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コメント

俺もHAGAさん同様、順風満帆だと思ってたらあのお家騒動・・・。
この本、面白そうですね。
最後の言葉は確かに深い。そしてとてもスティーヴンらしい言い方。
ところでHAGAさん、お顔はじめて拝見しました。
割とイメージに近かったです。
誠実そうな・・・。

◆LA MOSCAさん
この本を読んで思ったのは、結局トラブルってのは死ぬまで付きまとうもので、それとどう折り合いをつけていくかも一つの生き方なのかなってことかなあ。エアロも見られるときに見とかないと後悔しそうです。

> お顔はじめて拝見しました。
割とイメージに近かったです。

そ、そうですか?(汗)

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