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2012年4月11日 (水)

ハナフブキ

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朝、まだ家族が寝ている時間にそっとベッドを抜け出し、白み始めた町を走り出す。
僕のランニングコースは上野公園。池の周りを一周する頃、東の空が赤く染まりはじめ、ランナー仲間や散歩をする老夫婦など、顔なじみになった常連さんが顔を見せ始める。
こんな生活をはじめて、今年で3回目の春を迎えた。

早朝に走る習慣を身につけてから、僕は以前より季節の移り変わりに敏感になったことを自覚している。ビルに囲まれた都会の真ん中でも、自然は四季折々でさまざまな顔を見せてくれることを教えてくれた。

今の季節、上野公園は桜が満開。走りながら空を見上げると、そこはまるで青い布の上に桃色の千代紙を散りばめたようだ。

実は、僕は春という季節があまり好きではない。門出の季節ではあるが、個人的には、それと同じぐらいの数の辛い別れを経験してきているからだろう。
桜の花の色は女性の肌の色に似ている。だからだろうか、この季節はどうしてもいなくなってしまった人たち、通りすぎていった遠い人たちのことを思い出してしまう。
それは、過去と現在が混じり合い、一瞬自分が今何処にいるのかわからなくなってしまうような不思議な感覚だ。

今日、東京は雨だった。上野の桜はしとどに濡れ、散り始めた。長い冬を耐えた花がはらはらと散っていく様は、美しいけれどとても切ない。それは心の奥にしまってあった深い記憶を引き出し、僕の胸を苦しくさせる。

今朝、いつものように淡々と走り続ける中で、桜の花びらは、僕の身体を包み込み、花吹雪のように舞っていた。そんな時、僕はいなくなってしまった人たちのぬくもりを、いつもより少しだけ近くに感じる。

桜は不思議な花だ。桜を見ていると、僕が今こうして生きているのは、これまで出会ったいろんな人たちとの時間の積み重ねであることを、改めて思い起こさせてくれる。

花吹雪のトンネルを抜けた時、見えない明日をあの人が照らしてくれるだろうか…。

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