blues.the-butcher-590213

2010年7月22日 (木)

blues.the-butcher-590213ライブ / 7月22日(木)高円寺JIROKICHI

blues.the-butcher-590213(♪3000)
永井ホトケ隆vo,g 沼澤尚dr 中條卓b KOTEZ(vo,harp)

高円寺JIROKICHIでblues.the-butcher-590213のライブを観て来た。このバンドはJIROKICHIでは必ず月一でライブをやってるんで、タイミングが合えば行くようにしている。
最近はイベントにもよく出演しているが、やっぱりホームグラウンドで見るブルース・ザ・ブッチャーは格別。この日もグルービーなブルースをたっぷりと聴かせてくれた。
改めて思ったんだけど、このバンドの強みは沼澤尚という稀代の名ドラマーを擁していることだと思う。バンドの編成も演奏する曲もオーセンティックなシカゴ・ブルースだけ。なのに、沼沢さんの持つリズムパターンの多彩さが、単調さを全く感じさせない。ミディアムナンバーなんて全く無し。前編こてこてのブルースばかりなのに、こんなにも色合いの異なる音楽になっていることに、初めてライブを見た人ならきっと驚くんじゃないだろうか?

blues.the-butcher-590213の音楽は確実に“新しい”と思う。と同時に、いい意味で“オーソドックス”だとも思う。この、演奏者のイマジネーション次第でいくらでも大胆な解釈が可能なスタイルのフリーさこそがブルースの素晴らしさなんじゃないかなあ?工夫次第でいくらでも拡大再生産が可能だからこそ、ビートルズやストーンズの連中が夢中になったんだし、やがてそこからロックが生まれることにもなったのだと思う。日本のブルース・マスター永井“ホトケ”隆は、そういうブルースの汎用性をよくわかっているんだと思うんだよな。

この日はMCでもいつも以上にそんな話が多かった。そういう話がよくわかる観客が集まってるってのも、JIROKICHIの魅力。
また足を運ばなきゃなあ、JIROKICHI。ブルースに足を向けては寝られない。

2010年6月 2日 (水)

JAPAN BLUES & SOUL CARNIVAL 2010 ~25周年記念スペシャル~ / 5月29日(土) 日比谷野外音楽堂

JAPAN BLUES & SOUL CARNIVAL 2010 ~25周年記念スペシャル~
日程/出演 5月30日(日) 開場14:45/開演15:30
出演:ソロモン・バーク/コーリー・ハリス/blues.the-butcher-590213/SHEENA & ROKKETS
司会:ゴトウゆうぞう/カメリヤ マキ
会場 日比谷野外音楽堂 ※雨天決行
料金 ¥8,000(税込・全席指定)

ジャパン・ブルース&ソウル・カーニバルは今年で開催25周年だそうだ。このイベントには海外の大物ブルースマンがよくやってくるので、自分も何やかやで10回近く足を運んでいる。ドクター・ジョンやゲイトマウス・ブラウンを初めて観たのもこのカーニバルだったし、オーティス・ラッシュやピーター・グリーンもそうだ。
25周年記念となる今年は、なんと伝説のソウルシンガー、ソロモン・バークが来る事になった。知ってる?、ソロモン・バーク。60年代から活躍していて、ミック・ジャガーにも大きな影響を与えた伝説のソウルマンだ。キング・ソロモンの一番有名な曲って言ったら、やっぱしローリング・ストーンズがカバーした「Everybody Needs Somebody to Love」だろう。若き日のミックやキースがブルースやR&Bに傾倒していたのは、初期のアルバムがカバー曲ばかりだったことからも良くわかるけど、この曲はセカンドアルバムの1曲目に堂々ぶち込まれていた。それから40年近く経った2002年のライブで、ストーンズは遂にソロモン・バークをゲストに迎えてこの曲を演奏する。単純なオレなんか、この一件だけでも未だにソウルを忘れていないストーンズの魂を感じて熱くなっちゃうんだけどね…。
日本に目を向けても、麗蘭の「今夜R&Bを…」で例のリスペクト・ミュージシャンをリスペクトするパートでこの人の名前がしっかり叫ばれているし、いつだったか忌野清志郎もソロモン・バークのことを熱く語っていたことがあった。
つまり、この人はロックやソウルのルーツであり、ロックファンならとても足を向けて寝られない重要人物なんです。ストーンズやRCサクセションはソロモン・バークの孫みたいなもんだと思って間違いない(笑)。今年70歳のキング、年齢から考えてもこれが最初で最後の来日となる可能性が高いと思う。これは女房を質に入れてでも観なければ!と思ってたんだよな(笑)

複数の出演者が登場するこのイベント、大トリのソロモン・バークが登場してきたのは17:50ぐらいだった。
御大がステージに現われる前、まずはバンドの面々がセッティングするんだけど、これがまたスゴかったんだ。何がスゴイって、その人数(笑)。えーと、ホーンセクションが5人にキーボードとギターが2人づつ。ベース、ドラムに、バイオリンのお姉ちゃん2人。バックアップ・ボーカルが男女3人。総勢16人の大所帯!いやあ~ジェームス・ブラウンのバンドだって、こんなにいっぱい来なかったぞっ。
そして最後にステージに現れたのは、金ピカの巨大な王座。ここにキングが鎮座ましますんだろう。こんなものをアメリカから持ち込んじゃうこと自体がスゴイよなあ…(笑)。

バンドが演奏を始める中、介添え人に付き添われて紫にラメの入った衣装に身を包んだソロモン・バークがステージに姿を現した。今年70の御大は、ものすごい巨漢で貫禄たっぷり。あまりにもでっかくなって自分で体重を支えられなくなっているのか、登場も退場も車椅子。うーん、さすがのキングも寄る年波には勝てないのか…。

と、思っていたらとんでもなかったんだな、これが!身体はともかく、その声は全く衰えていなかった!ものすごい声量で野音に集まった観客をビビらせる。ソロモン・バークって男性ソウルシンガーとしては比較的高い声質だと思うんだけど、その高音も健在。
オレ、はっきり言って、姿を見られるだけで良しだと思ってたから、初っ端からドカーンとヤラレて腰を抜かすほど驚いてしまったよ。これはもう、神の領域と言ってもいいんじゃないだろうか?正に怪人だ。

2曲目で早くも65年の大ヒットナンバー、「ゲット・ユー・オフ・マイ・マインド」が歌われる。客席は大盛り上がり。さすがにソウル通が集まっているとみえ、今日のお客さん良くわかってる。さらに、オーティスがカバーした「クライ・トゥ・ミー」が飛び出すと、野音を埋めた観客は一人残らず立ち上がってしまった。いいよ、いいよ~!そうでなくちゃ!
御大も野音の熱狂的な歓迎に気を良くしたみたいで“最高の夜だ!”と連呼しながら、自分の持ち歌だけじゃなく、「キャント・ストップ・ラヴィン・ユー」や「プラウド・メアリー」みたいな、ゴキゲンなカバーも挟んで盛り上げていく。

オレも最初からノリノリ。実はオレ、この日は朝からそわそわしていて、ちょっとおかしくなっていたと思う(笑)。午前中ランニングに行ったんだけど、気が付いたら20キロも走ってたぐらいだもん(苦笑)。アルコールも大量に注入し、この頃はもう天国に昇ったような気分よ(笑)。
この日は知り合いに会わなくてほんとに良かった(苦笑)。もともとブルース・カーニバルは観客のノリが凄いイベントなんだけど、オレも周りにあおられてかなりイってましたからね、この日は(笑)。
途中、バッキング・ボーカルにいた自分の息子と娘にも一曲づつ歌わせ(なにしろ、20人近い子供がいるらしいですから、ソロモンさん…)、場内に“何か聞きたい曲あるか?”とリクエストを求める。なんかもう、貫禄十分。まるで人間国宝のライブを観ているみたい。

こういう純度100%のソウルショーを観るとつくづく感じるんだけど、ソウルってのは徹底的にポジティブな音楽だよね。こうなっちゃうとオリジナルもカバーも関係ない。ジャンプナンバーもバラードも他人の曲も、ソウルパワーのある人が歌えばすべて前向きなものになっちゃう…。結局、音楽はホンモノか偽物かしかないんだよな。
自分がもし瀕死の床に臥していたら、もう絶対ソウルが聴きたい。スッポンの生き血みたいなもんなんだよ、ソウルって音楽は。ホンモノを聴くとそういうことが身体でわかる。ヤワな音じゃ腰にこねーんだよ、ボケ!(誰に言ってんだ…(笑))

最近の曲、「ドント・ギブアップ・オン・ミー」でちょっとじーんときて、サッチモの「What a Wonderful World」で幸せな気分になって、最後の最後に「エヴリバディ・ニーズ・サムバディ・トゥ・ラヴ」が飛び出す。サビの“You,You,You…”をステージと客席がコール&レスポンスする場面は、ストーンズの武道館公演を思い出してしまったぜ。…あ、それは逆か。ストーンズがソロモンのステージングを真似したんですもんね(笑)。
熱狂のステージは7時きっかりに終了。残念ながら、カーニバルの恒例だった共演者全員によるアンコールは今回はなかったけど、大満足の1時間だった。

順序が逆になっちゃったけど、他の主演者についてもちょこっと書いとこう。
イベントの最初の出演者はシーナ&ザ・ロケッツ。この日は敬愛するソロモン・バークが出るとあって、鮎川さんもシーナも最初から嬉しさを隠しきれない様子だった。30分ぐらいの短いステージだったんで、イベントの趣旨に合わせてシブくブルースやR&Bで攻めるのかと思ったら、全然そんなことはなく、いつもどおりのセットリスト(笑)。お馴染みの「You Realy Got Me」や「Satisfaction」、オリジナルの「レイジー・クレイジー・ブルース」に、オリジナルかカバーかわかんねえ「レモンティー」。最後は「ユー・メイ・ドリーム」でキマリだ。まあ、いつもどおりなんだけど、いつもどおりがイイのよ、シナロケは(笑)。
鮎川さんとシーナは、自分の出番が終わってからもステージ袖でソロモン・バークを食い入るように観ていた。

2番手はblues.the-butcher-590213。実は、オレはソロモン・バークと同じぐらいブルース・ザ・ブッチャーのステージを楽しみにしていた。もう~期待通り。いやいや、これは期待以上でしょう!
バンドの全員が黒のスーツに黒のネクタイを締め、やる気満々で登場してきたブッチャーズ、沼澤尚のいぶし銀のドラムと中条卓のシンプルなベースに乗って、永井“ホトケ”隆がテレキャスターを弾きまくり、KOTEZがハープで客席を煽りまくった。
オレ、このバンドの魅力はシカゴスタイルのオーソドックスなバンド編成で、ブルースのマスターピースを21世紀にも通用するカタチで堂々とやってくれちゃってることだと思うんだ。その実力を十分すぎるほど見せ付けてくれた。
オレ、はっきり言って、この日の出演者の中ではblues.the-butcher-590213が、一番ブルース純度が高かったと思うなあ。このカーニバルは、日本人バンドと海外のブルースマンが一緒に出る。そうなると、日本のバンドの出番は前の方で、セミファイナルと大トリは外タレっていうパターンが多い。そうなると、オレなんか島国根性を燃やしちゃって(苦笑)、日本人のブルースが世界にどれだけ通用しているか、なんていう見方もしてしまうんだよな、どうしても。そういう観点から見ても、blues.the-butcher-590213は世界レベルのブルースをプレイしていたと感じる。
この日はセットリストもアップテンポなものばかりで攻め立て、エンディングの「Mojo Boogie」では観客の多くも立ち上がってコール&レスポンスでバンドに応えた。カッコ良かったぜ~!
今年はまだ彼らのホームグラウンド、JIROKICHIでのライブを観てないけど、やっぱ高円寺に行かなきゃなあ…。

セミファイナルは、外タレのコーリー・ハリスって人。途中でキーボードがサポートに付いたりしたんだけど、基本的にギター弾き語り。ブルースだけじゃなくて、ボサノバっぽいタッチの曲なんかもやってたな。近いところで言うとベン・ハーパーのミディアムナンバーみたいな感じ…。
うーん、申し訳ない。オレはこのあたりはアルコールがかなりゴキゲンな状態に注入されてて、blues.the-butcher-590213の演奏にノリノリになった後だから、このかったるいノリにちょっと付いていけなかった。なので、この人のステージはほとんど憶えてません(苦笑)。

オレにとって、この日はソロモン・バークとblues.the-butcher-590213に尽きた。ほんとにコテコテのブルース&ソウルパワーをたっぷり浴びた気分。
ただ、こんなにいいイベントなのに、客の入りが年々減ってるのが気がかりだ。今年の入りはどう見ても7割いたかいないかだった。このイベントは日本人が本場のブルースとソウルを堪能できる数少ない機会なんだから、主催のM&Iカンパニーには来年以降も頑張ってもらいたい。
それと、これからも東京での開催場所は日比谷野音を死守してもらいたいなあ。このカーニバルでの独特の盛り上がりは、やっぱり日比谷野音でやっているというアドバンテージも大きいと思うんだ。アルコールの消費量は、数ある野音のイベントの中でもかなり多い方だと思うんだけど、ブルース好きのおぢさんおばさんが足元がふらつくぐらい呑めちゃうイベントなんてこれぐらいしかないでしょ?オレも、また来年この場所でブルースが聴けるのを楽しみにしている。

2009年10月20日 (火)

blues.the-butcher-590213 / 10月20日(火)高円寺・JIROKICHI

10月20日(火) blues.the-butcher-590213
永井ホトケ隆(vo,g) 沼澤尚(dr) KOTEZ(vo,harp) 中條卓(b)

ブルース・ザ・ブッチャーというバンドは、今現在、世界的に見ても最も新しいブルースをプレイしているバンドの一つなのではないかと思う。
取り上げる曲はブルースの定番ばかり。バンドの編成もドラムにベース、ギターにハープ、それとボーカルといういたってオーソドックスなもの。なのに、彼らの奏でるブルースは確実に新しい。ライブに足を運ぶたび“ああ、ブルースってのはこんなにもドライブ感のある音楽だったのか…。”と、新たな刺激を受けてしまう。

自分は、高校生の時にローリング・ストーンズやレッド・ツェッペリン経由でブルースという音楽を知った。以来、ロックやR&B同様、20年以上もブルースを聴き続けているけれど、ブルース・ザ・ブッチャーというバンドに出会って、ブルースに関してはいつの頃からか自分の耳がパターン化していたことに気付かされてしまった。いや、パターン化したというより、ブルースをわかったつもりで“こんなもんだろう”と知らず知らずのうちに、決め付けていたと言ったほうがいいかもしれない。
シカゴブルース・スタイルの場合、定番コードを使ったコテコテのブルースでも、シャッフル・ビートで前のめりにプレイしたり、黒人のパワフルなドラムを入れてファンク・テイストでプレイすれば、とりあえず前にどんどん転がっていく。そこに最新型のエフェクターを噛ませて音色を変えでもしようなら、斬新な響きをなんとなく感じるようにもなるのだ。それだけで満足していたんだよな、オレは。それは確かに50年代に録音された音源にはない躍動感が感じられるものではあるからね…。

でも、そこで止まっていたことも事実なのだ。それはオレだけじゃない。ひょっとしたらプレイヤーの方だって、そこ止まりの人はけっこう多いんじゃないだろうか。
ブルースみたいな様式のしっかりした音楽の怖いところは、フォームを忠実になぞればそれでOK。怖いものなしだと思い込みがちなところだと思う。つまり、様式自体が既に洗練されたものなんだから、それをに忠実にプレイするだけでも、音楽的には十分深化するのだという論理だ。これだと、そもそも50年代には状態のいい音源が残ってないんだから、21世紀の今現在、バンドスタイルできちんと演奏されているものが聴けるだけでもありがたいことなんだという図式が出来上がってしまう。

ブルース・ザ・ブッチャーを初めて見たとき、このバンドにはその図式が全く通用しないと思った。このバンドの目指しているのは、50年代ブルースの再現では断じてない。ブルースの基盤はそのままに、もっと新しい刺激を求めて未来へ転がろうとしている。少なくとも、こんなにグルーヴィーで変化自在なビートを操るブルース・バンドをオレは他に知らない。まるで金槌で頭を背後から殴られたような衝激を受けた。
何度も言うけど、ブルース・ザ・ブッチャーが演奏しているのはブルースのド定番だし、バンドの編成は超オーソドックス。なのに、出てくる音は明らかに21世紀の最新型なのだ。この奇跡のような音は、どうやってやってきたのだろう?

自分が思うに、これは永井“ホトケ”隆という日本ブルース界の重臣と、沼澤尚という日本屈指のオールラウンド・ドラマーが同じバンド内に共存しているところに秘密があると思う。
永井“ホトケ”隆は、70年代に関西ブルースシーンを引っ張ったウェストロード・ブルースバンドのギタリストだった男。いわば日本ブルース界の重臣のような存在だ。一方の沼澤尚は、大学を出た後、アメリカの音楽学校に留学し、様々なジャンルのミュージシャンと他流試合を経験して卒業後にはその学校の講師まで務めたという人物だ。バックを務めたミュージシャンも、チャカ・カーンをはじめ、吉田美奈子や岩崎宏美、角松敏生、大貫妙子、スガシカオ、椎名林檎、くるりなど、洋の東西もジャンルも、まるで関係ないかのような幅広さ。
そんな2人がブルースという様式を通じてがっぷり四つに組み合う。それが刺激的で面白い。沼澤尚という人のバックボーンはブルースだけじゃないのだ。ロックやジャズ、それにブラジル音楽など、世界中のリズムを知るカリスマドラマー。そんな彼が今あえてブルースを叩き、その奥深さに酔いしれている…。ライブを観ているとその発熱ぶりが観客にもはっきり伝わってくるのだ。

この日も沼澤さんのドラムは凄まじかった。ブルース・ザ・ブッチャーの曲はインプロビゼーション的な部分がかなりあるんだけど、そういう時、沼澤さんの千手観音のようなドラムさばきが冴えまくる。全身がビート、ビート、ビート!まるで身体がドラムと一体化したような凄まじさ。決して手数が多いわけでも、音圧がべらぼうに高いわけでもない。でも、この“圧”でこの“打点”しかありえない、そう思わずにはいられないほどジャストなドラムなのだ、沼澤さんのビートは。
しかも、この人はカッコいい!ものすごくカッコいい!(笑)。その体躯は研ぎ澄まされた筋肉に包まれ、自らの叩き出すビートに陶酔するかのように表情豊かにドラムを叩くその姿は、見る者をひきつけて離さない。
JIROKICHIのような狭い空間で、こんなにもスゴイ演奏を間近で見られるなんて、なんて幸福なことなんだ…。

この日はもう一つ大きなサプライズがあった。
この日、僕はカウンターのスツールに腰掛けて演奏を見ていたんだけど、開演直前に、女性の二人連れがすぐ横にやって来た。その女性の顔をよくよく見たら、なんとLeyonaだったのだ!ブルース・ザ・ブッチャーのライブには、何度かゲストボーカルとして参加している彼女だが、この日はゲスト参加のアナウンスはなく、あくまでも観客の1人としてJIROKICHIに来ていたのだった。
Leyonaは最近ヘアスタイルを変えたらしく、ショートで前髪を切り揃え、すいぶん印象がずいぶん違って見えた。ジーンズのショートパンツにTシャツ、腰にレザージャケットを巻いたカジュアルないでたちで、連れの女性と2人、時に声援を送りながら身体でリズムを取りノリノリでステージを観ていた。

本編最後の「モージョー・ブギ」では、ステージのホトケさんに促され、遂にステージへ。さすがにボーカルパートはホトケに譲り、自分はサビのコーラスぐらいにとどめていたが、アンコールで再び登場。
今度は最初からガツン!だ。曲は変則ビートの「ハウンドドッグ」。髪を振り乱し、激しくステップを踏みながら汗だくでシャウトするLeyonaにJIROKICHIが揺れる、揺れる、揺れる…。いやあ~こんないいモノ、こんな近くで観ていいんだろうか…。最高に得した気分の夜だった。

オレ、今、沼澤尚というドラマーの動きがとてもとても気になっている。このビートは唯一無二だし、どんどんどんどん進化していってとんでもない次元にまで到達してしまいそうな予感がするからだ。
そして、自分の中で固まりかけていたブルースという音楽を、今一度刺激的なモノにしてくれたブルース・ザ・ブッチャーというバンドにも心底惚れこんでしまっている。

フォト
2023年2月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28        
無料ブログはココログ