Leyona

2012年8月31日 (金)

満月ライブvol.48『Leyona ~Birthday Special Live!!!~ 』 / 2012年8月31日(金)吉祥寺・アムリタ食堂

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CHABOの曲に「BLUE MOON」ってのがある。ひと月のうちに満月が2回ある場合、その2回目をブルームーンと呼び、それを見ると幸せになれるという言い伝えがあるのだそうだ。これ、そんなにしょっちゅうある現象ではなく、月の軌道上2,3年に一度しかブチ当たらない。最も最近あったブルームーン月は2009年の12月。そして、今年・2012年の8月が3年ぶりのブルームーン月なのである。8月は2日が満月だったが、2回目は…なんと今日。今日31日なのです!
Leyonaのライブが行われたのは、この特別な満月の夕べ。しかも8月31日はLeyonaの誕生日でもある。おまけに開催場所は姫のホームタウン吉祥寺。これは特別な夜になりそうな予感があった。

予感的中。ホームタウンでのライブとあって、観客もLeyonaも終始リラックス。会場一体となった素晴らしい夜を満喫できた。
これはleyona自身がのっていただけではなく、場の雰囲気の良さも大きかったように思う。会場となったのは音楽専用の小屋ではなく「アムリタ食堂」というタイ料理屋さんだったんだけど、ここ、すごく良いお店!タイの屋台そのものみたいな内装といい、料理の美味さといい、店員さんの元気さといい、最高にゴキゲンだった。僕はこの日は、一人で出掛けたんだけど、店員さんの気さくな応対ぶりに全く孤独を感じませんでした(笑)。ビールと一緒にオーダーしたタイカレーが、すご~く美味しかった。しかも、タイ料理にしてはかなりリーズナブル(タイ料理ってディナーだとけっこう高いんだよねえ…)。厨房を除いたら本場タイ人の料理人が3人も入ってたなあ…。子供連れでも全然OKみたいだし、本格的なタイ料理をこれだけ手軽に食べられるのはすごくイイ!今度はライブ抜きでも仲間とわいわい来てみたいなあ~と思わせる素敵なお店だった。

さて、ライブ。この日のLeyonaは若いイケメンのギタリストをサポートに、自身でもギターを手にしての弾き語りスタイルだった。男前なカッティングでじゃきじゃきとビートを刻み、初期の名曲「うた」を皮切りに持ち歌を次々と披露。曲間のACDCなMCも含め、最初から最後まで完全にお客さんを惹きつけてました。
セットリストはいつもどおりっちゃあその通りなんだけど、姫のギターの腕前が上がったためか(笑)、弾き語りでもできる曲がぐんと増えたように思う。たとえば「Travelin' Man」とか、はっぴいえんどの「風を集めて」とかをソロで聴いたのは初めてだったなあ、オレは。本職のギタリストを傍らに、ギターソロもどき(?)にも果敢にトライ。指がもつれそうになる場面もあったけど、それすら笑いに変えてしまう勢いが彼女にはある。
 
思ったんだけど、こういうアットホームなハコでのライブに関しては、もうLeyonaは最強じゃないだろうか?グダグダのMCや冷や冷やするギターソロ(苦笑)も含め、彼女のナチュラルなキャラクターですべて納得させてしまうのだから大したもの。キメのところは飛び切りソウルフルなボーカルで観客を一人残らずノックアウトしてしまう。でも、少し会場が大きくなると、なかなかその魅力が浸透しなかったりするんだよなあ~。その辺が僕としてはちょっと残念。ライブの空気をどういうハコでも安定させられるようになると、いっそう多くの人に姫の素晴らしさが伝わるのに、なんてデビュー当時から見てる古参ファン(笑)は思ってしまう。

まあ、そんなおっさんファンの戯言はこの際どうでもいい(笑)。お店のスタッフからのバースディケーキやファンからも大きな花束を持ちきれないほど贈られ、満面の笑みを浮かべるLeyonaの顔を見ていると、こっちの方までハッピーな気分になっちゃうんだから…。これからもどんどん変わってゆくであろう稀代の歌姫Leyona。これからもずっと見ていこうと心に誓うのでござった。

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2011年9月 9日 (金)

Leyona「Leyona & The Band "LIVE TRIP 2011"」 / 2011年9月 9日 (金) 渋谷 Mt.RAINIER HALL SHIBUYA PLEASURE PLEASURE

最近、Leyonaのライブに行くと感じるのだが、この2,3年で彼女のライブの客層はだいぶ入れ替わったと思う。デビューして数年は、ロック&ブルース好きの音楽ファンと、レゲエ&サーフ系の音楽ファンとが半々づつぐらいでフロアを埋めている感じだった。ライブはスタンディングで行われることが多く、ダンサブルな曲になると会場中がゆらゆら揺れた。それが最近はサーフ系のファンは少なくなり、ごくごく普通の一般的な音楽ファンが増えてきたように思う。もしかしたらこれは、このところ彼女がCHABOや永井“ホトケ”隆など、ベテランのミュージシャンとコラボすることが多くなり、そのライブを観た人そっち系のファンが流れてきたということなのかもしれない。そんな客層の変化を彼女が意識しているのかどうかはわからないが、初期の頃と比べると、ダンサブルに押していくばかりじゃなく、歌そのものをじっくり聞かせる場面が増えてきたことは確かだ。

この日のスタートもそんな感じだった。1曲目は1stアルバムから「Honey」。これは切々と歌い上げるミディアムナンバー。初期からLeyonaを観ている人にとっては、ちょっと意外なオープニングだったと思う。以前のLeyonaだったら、バンド編成だったら初っ端からがんがんノリのいいやつで攻めていた。でも、これが今の彼女のスタンスなんだろうな。1stアルバムの懐かしい曲をとても丁寧に歌っているのが印象的だった。続く「STARS」もじっくりと聞かせるタイプの曲。ハスキーな声が会場いっぱいに響き渡り、早くも観客の心を鷲づかみにしてしまう。

今のLeyonaバンドを観る時、僕はLeyonaと同時にドラムの沼澤尚の動きも気になってしまう。歴代のLeyonaバンドのドラマーはASA-CHANも椎名さんもそれぞれ魅力的だったが、沼澤さんのドラミングは、ほんと独特。スローなテンポの曲でも、普通にビートを刻んでいることは決してなく、バスドラの一音、シンバルの微妙な震えまで、ステージで発せられる一つひとつの音が完璧に制御されているのだ。
でも、これだけいろんなことをやっていても、それがまったく歌の邪魔になっていないのだから驚いてしまう。こんな豊かな音色を使いこなすドラマーをバックに歌うのはさぞかし気持ちがいいだろう。僕はまだ見たことがないのだれど、Leyonaは最近沼澤さんと2人だけでライブを行ったりもしている。パーカッション奏者やギタリストとならともかく、ボーカリストとドラマーのデュオってのは、けっこう珍しいんじゃないかな?(笑)。それだけ2人は相性バッチリってことなんだろう。
あえて言えば、ドラムを叩く沼澤さんの表情を見ているのも楽しいから、視線があちゃこちゃいってしまい、Leyonaのライブは目がいくつあっても足りない(苦笑)。ブルース・ザ・ブッチャーのライブもそうなのだが、沼澤さんがいるライブでは、いつだって彼がバンドのエンジンになる。ミディアムナンバーにアクセントを付けるのも、ジャンプナンバーのアクセルを踏み込むのも、コーナーに突っ込むのも、すべて沼澤さんがキー。自由自在にバンドを引っ張っていく、凄いミュージシャンだと思う。今のところ、沼澤尚は僕が日本で一番好きなドラマーだな…。

ライブは徐々にビートの効いたナンバーが増えてゆく。僕が印象に残ったのは「Town to Town 」。これはニューオリンズ風のリズムにアレンジが施され、スタジオバージョンよりも数段スケールの大きな演奏になっていた。土台を作る沼澤さんと中條さんのリズム隊に、Leyonaの歯切れのいいギターカッティングがのっかり、エマーソン北村のクラビっぽいキーボードの音色が鮮やかな彩りを加えてゆく。まるで聖者の行進。こういういい意味での土臭さを出せる女性ボーカリストは、やっぱり日本ではLeyona以外そうそういないだろう。

序盤のビートナンバーは、忌野清志郎作の「ダンスミュージック☆あいつ」で頂点に。スタジオバージョンもそうだけど、Leyonaの「ダンスミュージック…」は清志郎バージョンよりテンポが数段速く、ハードな印象。Leyonaはギターを抱えながら激しくダンス。ふと足元を見ると、すんごく細くてかかとの高いピンヒール!あんなシューズでよく踊れるよなあ…。つられて客席でも立ち上がって踊る人がちらほら。カッコいいっす!これはLeyonaのライブでは外せない曲になりましたね、もはや。

ここでライブは意外な展開に。
なんと、Leyonaはバンドのメンバーをいったん下げ、「せっかくダンスナンバーで盛り上がってきたところなんだけど、1回落とします(笑)」とか言いながら、ギターを抱えてステージの縁に座りこみ、そのまま弾き語り。まるで梓みちよの「二人でお酒を」みたい…って誰もそんな古い歌知らないか…(苦笑)。
これ、最前列に座ってた人はLeyonaと2メートルぐらいしか離れてなかったはず。僕は反対側の二列目だったけど、それでも十分近いと思ったぐらいだから、Leyona側の人はさぞドキドキだっただろう。マイクスタンドはフロアに立ててステージの音を拾う形。歌われたのは「パッチワーク」。いやあ~素晴らしいパフォーマンス。この規模の会場だったら、マイク使わなくても良かったかも(笑)。

曲が終わると、Leyonaはまたステージ中央に戻って弾き語りを数曲。ついでにMCもたくさん。LeyonaはよくMCが苦手だって自分で言うけど、決してそんなことないと思うんだよね。だって、もっと下手な人、たくさんいるでしょう?(苦笑)。でも、彼女基準ではまだ不満があるんでしょうな。「自分のことを話すのって恥ずかしいですよね。裸になっちゃう方が楽…。」って、そ・そ・そ・そ・そうなんですかぁぁぁ~!?乙女心はよくわかりません、ワタクシ…(汗笑)。
声援を送る観客に「あなた中心に演ります~」なんて、CHABOお得意のフレーズを言ってみたり、この前のライブの「ACDC(汗だくだく)」に続いて、「暗く暗くライ・クーダー」なんて、またまたLeyona語録が登場したり、なかなかこの日のMCも笑わせてくれました。

後半は再びバンドメンバーがステージに登場。Leyonaもギター片手に完全にバンドの一員に。Leyona、またまたギター上手くなったなあ…。彼女のギターはカッティング主体で、メロディアスなフレーズはまったく弾かない。なんともパーカッシブなギターだ。でも、ボーカリストのギターなんだから、それで全然イイと僕は思う。で、その領域でいうととても魅力あるギターを弾く。ミック・ジャガーのアコギが意外に良かったりするのと同じ意味で…。

僕的にベストはLeyonaがテレキャスターを手にプレイした「SWEET BABY LOVE」。西海岸ロック風の乾いたリフが実に実に気持ち良かった。この辺りから客席は再び立ち上がって踊り始める。そしてラストナンバーの「LOVE」では総立ちになっての大円団。

ただ、思うんだけど、PLEASURE PLEASUREはどうもLeyonaのライブには向かないような気がする。ここのふかふかのソファーは確かに快適なんだけど、いったん腰を落ち着けちゃうとなかなか立ち上がれなかったりするので、ダンサブルな曲でもイマイチ盛り上がれずに終わってしまうのだ。できれば、Leyonaのライブはスタンディングで観たいなあ…。
ライブはアンコールも含めて2時間ぐらいか。夏の終わりに相応しい、楽しくてハートウォーミングなライブだった。

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2011年5月29日 (日)

Leyona Live trip「Middle and Mellow」/ 5月29日(日)Mt.RAINIER HALL SHIBUYA PLESURE PRESURE

Leyona Live trip「Middle and Mellow
☆5.29(sun)@Mt.RAINIER HALL SHIBUYA PLESURE PRESURE
open 17:00/start 18:00
BAND ds:沼澤尚 key:エマーソン北村 b:中條卓

約2時間のライブの本編が終わり、Leyonaはバンドのメンツと一緒にいったんステージを去る。
アンコールの拍手が鳴り止まない中、やがて彼女はは独りでステージに戻ってきた。そして、センターに腰掛けると静かにギターを手に取って、スタンドマイクを口元からすっと遠ざけたのだ。いったい何が始まるのかと息を呑む場内。その中を彼女は静かに、しかししっかりと歌い出したのだ。

  雨 潸々と この身に落ちて
  わずかばかりの運の悪さを 恨んだりして
  人は哀しい 哀しいものですね
  それでも過去達は 優しく睫毛に憩う
  人生って 不思議なものですね

これは効いた。僕は席に沈み、ただただ必死に涙を堪えるしかなかった。美空ひばりの「愛燦燦」。この日唄われたどの歌よりも、どのMCよりも、このカバーには今のLeyonaの気持ちが沁み込んでいたと思う。

この日のLeyonaは、全ての曲でギターを持ち自らの手で弾き語っていた。驚いたことに、事前にバンド編成でのライブがアナウンスされていながら、あえてオープニングの数曲は彼女一人による弾き語りで行われたのだ。
自分でも“デビュー当時は自分がギターを弾いて歌を唄うなんて想像できなかった”と言っていたLeyonaだが、その姿はミニスカートにハイヒールでくるくると踊っていたデビュー当時の姿から、もう一段ミュージシャンとしてのステップを上がったことを、確実に感じさせてくれるものだった。

オープニングは「パッチワーク」。松本隆の美しい歌詞を噛み締めるように唄うLeyonaの温かい声が会場いっぱいに響き渡る。それから彼女が18歳の時に作った「うた」。いつも思うことだけど、こんな素敵な曲を18歳の少女が書き上げたなんて、未だに僕は信じられない。こんな言い方をしたらLeyonaは嫌がるだろうけど、やっぱり天才だと思う。
キーを半音下げ、凝ったアレンジが施された「Town to Town」なども唄われ、この弾き語りのパートだけで、観客はあっという間にLeyonaワールドに惹き込まれていた。
エマーソン北村とのデュオスタイルで歌われた、シャーデーのカバー「キス・オブ・ライフ」も良かったなあ…。
それから、CHABOのカバー「魔法を信じるかい?」。これはなんと言ってもエマーソンのレゲエアレンジが素晴らしかった。さすが元ミュート・ビート!

そして、沼澤尚と中條卓が加わり、バンドスタイルになるとサウンドにぐっと厚みが増す。考えてみたらこのバンド、佐藤タイジ大先生(笑)がいないだけで、完璧にシアターブルックなんだよね。これまでもいろんなバンドマンがLeyonaのバックを務め、それぞれに魅力的だったけど、今のバンドは完成度で言えば群を抜いている。
沼澤さんのドラミングは相変わらずスリリング。クールにベースを弾く中條卓とのリズム隊は鉄壁だ。その上をエマーソン北村のキーボードが自由自在に飛び回る。この人のプレイは、あえて音数が少ないのが逆にすごい。ボーカリストの色を決して崩すことのないキーボードプレイヤーなのだ。
そんな完璧なバンドサウンドを従えてギターを弾くんだから、Leyonaもさぞかし気持ち良かったんだろう。つい力が入ったのか、この日は自前のピックを2枚も割ってしまったと言っていた。そんな彼女はギターアンプのネットに貼り付けてあったピックを手にする。それは清志郎からもらったピックだそうだ。アンプにはもう一枚ピックが貼ってあって、それはCHABOのものだそうだ…。

ライブは僕の聴きたかった曲をほとんどやってくれた。「Sweet Baby Love」のウエストコースト・ロック的なバンドサウンドは最高に気持ちよかったし、久々の感のある「beautiful day」はLeyonaがテレキャスター・カスタムを手にしてちょっとサイケな香りのするトーンを弾き出していたのが印象的。「Tone」や「travellin'man」もリリース当初とはアレンジを変えてあって、聴き応えがあった。

あっという間の2時間半。でも、とても充実したいいライブだった。
渋谷でのこれまでのLeyonaのライブといえば、DUOやAX、クアトロといったスタンディングのフロアで、満員の観客が気持ちよさそうにゆらゆら揺れている印象があったんだけど、この日はゆったりと椅子に腰掛け、じっくりと歌を噛み締めるようなタッチ。いつもと比べれば、全体的にやや大人しめの感があった。これは会場が悪名高き(?)PLESURE PRESUREだったということもあるのかもしれないが、僕はあえてLeyona自身がこういうライブをやりたかったんだと見ている。「愛燦燦」のカバーは、そんな気持ちを象徴するようなセレクトだったんじゃないかなあ…。

ライブを観てよくわかった。やっぱり、3月11日の出来事は、Leyonaの心にも様々な影を落としていたのだ。この日、LeyonaはMCでこんなことを言っていた。“こうしてライブができ、お客さんの前で歌が唄えるということ。それがどんなに幸せなことなのかを今、改めて実感しています”。それから、少女の頃に母親から教えられたという、生きていく上で忘れてはいけない3つの大切なことも語ってくれた。それは“決して奢らないこと”“感謝の気持ちを忘れないこと”“いつも笑っていること”だったという。
なんかねえ、こんな話を聞きながらまた泣きそうになっちゃったんだよ、オレ。なんて素直でストレートな子なんだろうと…。でも、そう思ったのは僕だけじゃなかったはず。ステージにいたキーボード奏者のエマーソン北村も、LeyonaのMCに目をしばたいていたのを僕は見逃さなかった。
少女の頃を過ぎて歌手になった今でも、Leyonaは母親の教えそのままにステージに立っている。そんな彼女の誠実さが強く伝わってきた。セクシーな衣装に身を包み、パワフルな歌声で観客をノックアウトする歌姫だけど、そのハートは歌手になることを夢見ていた少女の頃のままなんだろう。
デビュー当時から彼女に魅了され、ライブを観続けている僕だけど、最近のLeyonaは人間的な成長ぶりが著しいと思う。年下の女の子にこんなことを言うのもなんだけど、包み込むような母性を感じるようになってきたなあ、彼女…。

まさか、Leyonaに美空ひばりの歌で泣かされるとは夢にも思わなかったよ…。
「愛燦燦」。いい歌だなあ…。

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2010年5月26日 (水)

Leyona Live Trip “Patchwork”2010 / 2010年5月26日(水) 渋谷クラブクアトロ

Leyona Live Trip “Patchwork”2010
2010年5月26日(水) 渋谷クラブクアトロ
OPEN/START 18:30/19:30

去年の10周年記念ライブとか、ブルース・ザ・ブッチャーのライブに飛び入りしたりとか、Leyonaのライブは事あるごとに観ているような気がするんだけど、正式な単独ライブは実はけっこう久々なのだ。この日は3月にリリースされたニューアルバム「Patchwork」に合わせた短いツアーの千秋楽。いやあ~相変わらずご機嫌だぜ、Leyona!彼女ならではの自由空間を十二分に堪能させてもらった。

開演時間を少し回ってフロアにお馴染みのI BELONG TO BANDが流れると、バンドのメンバーが次々にステージに現われる。Leyonaはブラックジーンズにピンクのタンクトップ、黒のストローハットという夏らしいスタイル。華やかな雰囲気にクアトロの空気が一瞬で変わった。
Leyonaのライブはいつもそう。サウンドだけじゃなく、場の色や匂いまで変えてお客さんを丸ごと特別な空間に連れて行ってくれる。最近はそういう彼女ならではフリーなタッチを知っているファンも多いようで、会場にはひとりで来てる女の人も目に付いた。彼女たちが人目を気にすることなくニコニコと踊ってる姿を見てると、こっちも楽しくなってきてしまう。

バンドはもう、オープニングの「Cracking」から余裕しゃくしゃくだった。前にも書いたことがあったと思うけど、このバンドはLeyona史上最強だな…。沼澤尚(dr)と鈴木正人(b)のリズム隊はファンクからブルーズまでなんでもござれ。強力なビートで観客のコシを直撃するものから、しっとりと歌い上げるバラードのバックアップまで、多彩なサウンドでLeyonaを支えていた。
そこに色を加えるのは、アイゴンこと會田茂一のギター。オレ、この人のギターワーク、かなり好きだ。世代が近いせいかもしれないけど、70年代ロックへの憧憬が隠しようもなく滲み出ちゃうのがたまらない。この日のアイゴンは、クリーム色のダンエレクトロをメインに使っていたんだけど、こいつがまたLeyonaの楽曲に良く合うのですよ。ざらっとしたトーンはファンキーなリフにもイケテるし、スワンプ的なフレーズにもばっちり。エフェクトを駆使してサイケなトーンだって作れる。最近は使ってる人をあまり見かけなくなっちゃったけど、いいギターですね、これ。欲しくなっちゃったぜ、オレ。あんなに上手く弾けないけど(苦笑)。
加えてアイゴンとLeyonaは、彼女がデビュー仕立ての頃にCSの番組で一緒に司会をやってた仲だから、Leyonaにとってアイゴンは気心知れたセンパイみたいな感じなんだろう。この日はMCの掛け合いはあんまりなかったんだけど、Leyonaにとっては、隣にアイゴンが立ってるだけで安心、みたいなタッチがきっとあるんだろうな。

そんなバンドの充実ぶりはLeyona自身もよくわかってるみたい。この日のライブは、ソロシンガーというより、バンドのボーカリストみたいな立場に自分を置きたいLeyonaの気持ちがはっきり見えた。そのひとつが彼女がギターを持つ曲が今まで以上に多くなったこと。きっと、自分もバンドの一員であるという意識が強くあるんだと思う。
Leyonaのギター、すごく上手くなったと思う。デビューしたての頃、佐藤タイジに“ギターは練習やでぇ~”って言われたらしいけど(笑)、確かにこつこつ練習したんだろう、この上達ぶりは。清志郎がそうだったしミック・ジャガーもそうなんだけど、ボーカリストで味のあるギター弾く人ってけっこういるよね。特に、ボーカリストのギターはカッティングがキレキレの場合が多い。まあ、自分が歌って合いの手を入れるわけだから、タイム感がジャストなのは当たり前かもしれないけど、Leyonaのギターもその域に達しつつあると思う。

セットリストは、新譜からの曲ばかりではなく、最近のアルバムを中心にいろいろやってくれた。だけど、個人的には、やっぱり「Stepping Stones」とか「GET DOWN」みたいな、新譜からの70年代ロックの香りがするアップテンポのヤツが印象に残ったなあ…。
実は、ちょっとこの日のライブを観てて思ったんだけど、Leyona、もうちょっと曲を絞りこんでもいいんじゃないかとも思う。この人はなにしろ上手いから、何を歌ってもサマになっちゃうんですよ。でも、あんまりいろいろやっちゃうと、逆にLeyona色が薄くなっちゃうような気がするんだよなあ…。
この日は、ライブ中盤にじっくり聴かせるタイプの曲が多かったんだけど、終盤のジャンプナンバーでフロアが一気に盛り上がったように、やっぱりみんなが彼女に求めてるのはしっとり歌いこなす楽曲よりも、ダンサブルなR&Bだと思うんだよなあ。オレもそう。そういうアゲアゲのヤツでライブ一本貫いちゃったってイイじゃん!とおぢさんは思うのであった(笑)。

とは言っても、やっぱりギターの弾き語りは素晴らしかった。それと、ちょっと胸がきゅんとしたな。
だって、Leyonaってばアコギを持って椅子に腰掛けるなり“なんて素敵な夜だろう いつも夢見てたことさ…♪”なんて歌いだすんだもんよ…。続けて歌われたのは“Good Lovin'”。こういう曲をカバーしようと思う気持ち、その気持ちがなにしろ素晴らしいと思う、オレは…。
この2曲以外にも、“ダンスミュージック☆あいつ”での「膝まづきガッガッガ」とか、Leyonaのステージを見てると清志郎の影を見ることがしばしばある。自他共に認めるRCサクセション、忌野清志郎フリークだからなあ、彼女は。清志郎の遺伝子は確実にLeyonaの細胞に入っている、そんな気がした。
MCで何度もお客さんへの感謝と、自分がこうしてライブができる幸福を語っていたLeyona。その気持ちをカタチにするかのように、ラストの曲は“Thank You”だった。
Leyonaは今年デビューから11年目を迎えたけど、自分がミュージシャンであり続けられることの喜びや、音楽と関われることへの感謝の気持ちは全然変わってないんだと思う。

これからLeyonaの大好きな夏がやってくる。また近いうちに彼女のパフォーマンスを見たい。そう思った。

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